高額な自動車代を、現金で用意するのは大変……。
そのため、自動車を購入される方の多くが自動車ローンを利用します。
ですがこの自動車ローン(オートローン)、3社連続で申し込みをすると、それだけで後の審査に落ちてしまいやすいってご存じですか?
ローンの連続申し込みは、多くても2件までなんです。
今回は、1社目のローンに落ちてしまった方を対象とし、2社目を選ぶならどこか?、また、審査に落ちてしまった理由とは何なのか?ということを中心に、自動車ローンの審査について徹底解説して行きます!
目次
自動車ローン(オートローン)の審査に落ちてしまう原因って?
まずは2社目を受ける前に、自動車ローンに落ちてしまった原因を考えてみましょう。
なぜなら、その原因が解消されない限り、何社受けても落ち続けてしまうからです。
では、具体的に審査落ちとなってしまう原因を見ていきましょう!
①借金やクレジットカードの滞納履歴があると利用できない
あなたのクレジットカードやローンの返済履歴は、個人信用情報機関にすべて保存されています。
自動車ローンに限らず、すべての金融関係の審査において、この信用情報のチェックは欠かせないんです。
そのため、この機関に「今まで借金を滞納したことがある」「強制解約させられた」「5年以内に債務整理をした」などのマイナス情報が載っていては、まず審査に通らないわけですね。
ちなみに、信用情報上で延滞を示す「異動」と記録され始めるのは滞納後2ヶ月が目安となります。
個人信用情報の確認方法については、『個人情報を開示してみよう』を読んでみてください。
②年間のローン返済額は「年収の35%」まで!
すべてのローンの年間返済額は、年収の35%までに抑えましょう。
30%以下だと理想的です。
この金額には、これから組む予定の自動車ローンも含まれます。
例えば、年収400万円の方の場合、35%は140万円。
1ヶ月に6万円を返済する住宅ローンを組んでいるとすると、自動車ローンに割ける金額は年間68万円、つまり1ヶ月5.6万円以下となります。
クレジットカードについては、ショッピング枠の一括払いはノーカウントですが、分割払い扱いとキャッシング枠には要注意。
ローン返済(借金)と同じ扱いとなります。
年収に対して借金の返済額が大きいと、「この人は本当に返済してくれるのだろうか?」と心配されてしまうんですね。
ちなみに自動車ローン以外のローンの申し込み・契約状況も、個人信用情報機関を通して確認されています。
★また年収自体が同じであっても、
- 正規雇用者かそうでないか
- 給与所得者か事業所得者か
によって審査結果が変わってくることは珍しくありません。
基本体に審査上有利となりやすいのは、「正規雇用されている給与所得者」(会社員や公務員)です。
③3社連続の審査申し込みはNG
半年に3社以上、ローンに申し込むことで審査に通りにくくなります。
この状態を申し込みブラックと呼びます。
理由は、「こんなに申し込んでばかりだと、よっぽどお金に困っている=計画性がない、返済が不安」と思われてしまうから。
個人信用情報機関に申し込み状況が掲載されるのは、申し込み後半年。
もし半年以内にすでに2社落ちてしまったら、もう半年待つか、一括払いで買えるよう貯金をするか、ディーラーローンを選びましょう。
審査に通るためには、ここをチェック!
申し込みブラックを避けるため、まだ半年以内に1社しか受けていない方は、慎重に金融機関選びをする必要アリ!
次こそ審査に通るため、大切な項目を説明していきます。
①申込額や年間支払い金額を減らそう
金額が大きいほど、審査には通りにくくなります。
そのため、少し時間をおいて頭金を用意したり、返済期間を長くして年間支払い金額を減らすと良いでしょう。
とくに頭金の準備は重要です。
が、これを金利の高いカードローンなどでまかなうと、結局ディーラーローンの方が総支払い額が少なくて済んだ……。ということになりがち。
頭金を別のローンで借りて用意することは、おすすめできません。
②個人信用情報を開示してみよう
個人信用情報を開示することで、あなたの信用情報に問題がないか、確認することができます。
信用情報というのは、簡単に言えば「支払い履歴」のことですね。
これまで、ローンをキチンと返済してきたかが見られるわけです。
納得いかない審査落ちの原因が、個人信用情報の掲載ミスにある、という事例もありますので、審査落ちに納得できない方や滞納履歴のある方はぜひ一度、開示してみてください。
CHECK一目でわかる!個人信用情報機関:開示先の選び方、ブラック入り条件他
ちなみに、情報開示には500円(窓口開示)、または1000円(インターネット・郵便開示)が必要となります。
<家族の信用情報が審査に影響する?>
同じ住所の方の信用情報のみ、審査に影響する可能性があります。
同居の家族の情報は「類似情報」として提供されることがあります。同居のご家族に、債務整理などの履歴がある場合、オートローンで審査に通らなかった事例があると聞いたことがあります。
もちろん、個人信用情報機関への問い合わせは、たとえ同居の家族でさえ、同意がなければ勝手に調べることはできません。
ただ、独自の調査網を使って審査しているところもあるとか……。
家族にブラックがいると100%審査に通らない、というわけでもなく、信用機関や担当者によって変わってくるようです。
成人して家を出ていれば、家族の信用情報が審査に影響することはありませんが、保証人が必要となった場合は信用情報に問題ない方を選びましょう。
個人信用情報に、延滞や自己破産などのマイナス情報が記載された状態をブラックと呼びます。
ブラックになると、クレジットカードや自動車ローンを含めた各種ローンに審査落ちするようになります。
当てはまる方は自社ローンの利用を検討しましょう。
自社ローンが使えるのは、主に中古車にはなってしまいますが……。
個人信用情報によらず、販売店が独自の審査をしてくれるため、ブラックであっても審査通過の可能性があります。
③3社目の審査申し込みは半年後に!
申し込み情報は半年間、記録されます。
半年間に3社以上の申し込みをすると審査に落ちやすくなってしまいますので、3度目以降の審査を受けたい方は、以前の申し込み情報が消えてから行動しましょう。
例:4月1日に1件、5月1日に2件の自動車ローンに申し込んだ場合
……10月2日の時点でまだ2件の申し込み情報が残っているので、次回申し込みは11月2日以降
★ただしディーラーローンであれば、競合が激しいこともあって金融機関2社に落ちた後でも通過の可能性があります。
実際、銀行などのオートローンで、2〜6社に審査落ちしたあとでも、ディーラーローンに通過したという事例がいくつかあります。
「半年も待てない!」という場合は、ディーラーの担当者に相談をしてみましょう。
④勤続年数が増えるまで待つのもアリ
自動車ローンの審査では、勤続年数がとても大事。
3年以上が望ましいですが、最低でも1年はほしいところです。
年収や支払い能力に問題がないのに審査落ちしてしまった、という方の原因が「転職直後だった」ということも多いんですよ。
この理由から、転職を考えている方は転職前に自動車ローンの申し込みをすると良いでしょう。
とは言え一度審査に落ちると二度と申し込めないわけでもありませんので、勤続年数が短い段階でも半ばダメ元で審査を受けてみることは十分視野に入ります。
★ただし一般に、一度審査に落ちた後に再審査を受けるためには、前の申し込みから「6ヶ月」以上の間を空ける必要があります。
⑤収入の高い保証人を付けてみる
勤続年数が短い場合や申込者が未成年の場合、金融機関から保証人を求められることがあります。
このとき、収入の高い、安定した保証人を付けることで審査に通りやすくなります。
保証人については『自動車ローンの保証人について』のページで詳しく解説しているので、ぜひ読んでみてくださいね。
⑥カードローンを解約しておくと安心
これまでにカードローンでを使いお金を借りたことのある方は、解約を済ませておくと安心です。
放置していても年会費などの掛からないカードローンですが、契約し続けているという事実だけで貸出可能額が確保されてしまうため、現在お金を借りていなくても不利になるんです。
多くの消費者金融は、電話一本で解約可能です。
銀行の場合は来店手続きが必要になることもあります。あなたの利用していた金融機関に合わせて対応しましょう。
参考アコムの解約方法
もちろん、カードローンを利用している=審査落ち、となるわけではありませんが、審査通過・審査落ちの境目に立つときに、他社借り入れ件数が不利に働いてしまうんですね。
⑦嘘は絶対につかないで!
上の画像は西日本シティ銀行のマイカーローン詳細ページですが、この注意書きを簡単にいえば「申し込みで嘘をついたら、審査に落としますよ」ということ。
収入証明の必要ないカードローンならまだしも、自動車ローンの場合はどうせ書類で嘘はバレるので、何のメリットもありません。
というより、審査落ちの原因となるだけなので絶対にやめましょう。
審査に落ちてしまったら、次に申し込むのはどこが良い?
審査対策を立てたところで、肝心の申し込み先を決めていきましょう!
①金利は高いほど審査に通りやすい
金利の高いローンほど、審査に通りやすい傾向があります。
そのため、基本的な審査難易度は
と見ておいてください。
そのため、JAのマイカーローンに落ちてしまったら金融機関の自動車ローンを、金融機関の自動車ローンに落ちてしまったらディーラーローンを選ぶと良いでしょう。
CHECK【新車・中古車別】審査の甘いおすすめマイカーローンと15名の審査結果一覧
②金融機関の審査に落ちたら、ディーラーローンを使おう
ディーラーローンとは、自動車の販売店が仲介するクレジットカード会社のローンのこと。
自動車メーカーはあくまで仲介をするだけで、運営自体はクレジットカード会社が行います。
ディーラーローンの特徴として、個人情報に大きな問題がない限りほとんど審査通過、というものがありますが……。
大きな欠点として、金利が高いことが挙げられます。
代表的なオリコ「オートローン」の場合だと、金利が10%を超えることも。
JAローンの場合は金利が1%台ということもあるため、ディーラーローンがかなりの高金利だとわかります。
正直、ディーラーローンの利用はどうしても今、多少損をしてでも車を買わなければならないという状況でなければおすすめできません。
③ディーラーローンに落ちたら、現金を貯めるか「自社ローン」を利用しよう
ディーラーローンにも落ちてしまったら、基本的にローンをあきらめて現金を貯めるのが得策となります。
カードローンはディーラーローンより金利が高い上、最初から大きなお金を借りることができません。
もし中古車の購入が目的であれば、『自社ローン』を検討してみましょう。
「必要額が大きくないなら」カードローンの選択も視野に入るか
もしもあなたが必要としている金額が、あまり高額でない(具体的に言うと50万円以下、高くても100万円以下)なら、カードローンを使うというのも1つの手かもしれません。
一般的なマイカーローンに比べると金利が高いため、大口借入のためにはおすすめしかねますが…。
その分審査は柔軟で、申し込み先を選べばいわゆる「ブラック状態」であっても審査通過を狙えます。
マイカーローンと異なり「申込者の希望にかかわらず、金融機関が限度額(借入可能額)を決定する」という方法ですので、あなたの状況によっては希望額を借りられない可能性もありますが、この場合は契約をキャンセルすれば問題ないでしょう。
CHECK消費者金融26社と審査傾向一覧:安心の大手~破産者OKの中小業者とその選び方
CHECK【全国110銀行カードローン一覧】いつもの銀行&厳選候補を簡単比較!金利、審査他
まとめ
★申し込みは半年で2社までに抑えよう
★オリコをはじめとするディーラーローンはかなり高金利。金融機関の審査に通らなかったらお金を貯めて現金購入の検討も
★「自社ローン」であれば、ブラックでも通過の可能性アリ
審査落ちの原因は決して公開されないのでもどかしいものですが、結局は「返済能力に不安がないか」に尽きます。
各社のローンを上手く使って、無理なく自動車を購入してくださいね!
CHECK【新車・中古車別】審査の甘いおすすめマイカーローンと15名の審査結果一覧
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