「多額の借入を抱えている状況で、またお金が必要になってしまった。
けれど自分の借入は総量規制に達してしまっているし…」
「借りすぎ」を防止するための、法律上の制限である「総量規制」。
…ではありますが、実際の利用者のアンケート回答等を見ていても、意外とこのルールについて勘違いされている方は多いです。
そこで今回は、
- 総量規制とはそもそも何で、どういったローンに適用されるのか
- 総量規制に接していても借りられるローン
- 多重債務者の通過報告が多いローン
の情報などを詳しくまとめました。
読み進めて頂ければ、今のあなたが取るべき行動が分かります。
目次
そもそも総量規制って?意外と多い「総量規制」と「貸金業法」の勘違い
総量規制とは、「貸金業者は個人に対し、年収の3分の1を超えるお金を貸してはいけない」とする法律(貸金業法)上の制限の通称。
そしてこの総量規制は、1社ではなく「貸金業者全体」に適用されます。
ここまではご存じの方が多いでしょう。
例:年収300万円の場合、貸金業者から借りられるのは「合計で」100万円まで
ここでのポイントは、総量規制はそもそも「貸金業法」上の制限であり、貸金業法が適用されない借入には関係がないということ。
そのため、
- そもそも貸金業者ではない銀行や信金、労基などからの借入
- ショッピングリボ、分割払いなど法律上「借入」扱いとならない契約
に関して言えば、法律上の貸付制限はないということになります。
それなら逆に「貸金業法が適用される取引」が何かというと、主に消費者金融会社またはクレジットカードのキャッシング枠を使った借入。
アンケート調査を行っていても「銀行から〇〇〇万円借りているから総量規制に接しているはず」といった勘違いはわりと目立ちますので、ここで簡単に触れさせて頂きました。
例:年収300万円、「貸金業者から」借りられるのは合計で100万円まで。
(1)アコム、プロミス(いずれも貸金業者)から50万円ずつ借入
→貸金業者からの追加借入不可(銀行等なら可)
(2)三井住友銀行から100万円借入
→総量規制とは関係ないので、貸金業者から追加で100万円(法律上は)借入可
【総量規制対象外】銀行や信金のカードローンなら年収の2分の1程度まで借入可能
ということで、総量規制とは何の関係もない銀行や信金、労金などのカードローン。
実際、これまでのアンケート調査を見るにこれらの金融機関、特に銀行カードローンでは、「年収の3分の1超を借りられた」という報告は多いです。
いくつか紹介させて頂きましょう。
属性 | 限度額 | |
---|---|---|
三菱UFJ銀行 |
| 120万円 |
楽天銀行 |
| 200万円 |
三菱UFJ銀行 |
| 200万円 |
住信SBI |
| 300万円 |
楽天銀行 |
| 300万円 |
三菱UFJ銀行 |
| 240万円 |
年収に対する限度額割合が高いのは、住信SBIネット銀行の例(年収500万円に対し限度額300万円)ですね。
このように、貸金業法と関係のない契約に関して言えば、「金融機関側が認めさえすれば」高額契約が可能。
そして上の「おまとめ希望」だったという方々をご覧になっても分かる通り、銀行カードローンを使えばおまとめをしてもなお、限度額が余ることもさほど珍しくはありません。
もちろん高額契約には相応の属性・返済能力が求められますが…。
審査にある程度自信があるのなら、「おまとめ+自由に使える枠の獲得」を目指してみても良いでしょう。
CHECK6.【総量規制対象外】多重債務者やおまとめ希望者の審査通過例が多いローンについて
★その他貸金業者として登録していない違法業者(いわゆる闇金)も総量規制の対象外と言えばそうですが…。
言うまでもなく、申し込みはおすすめできません。
「おまとめローン」も総量規制の例外扱い、ただし貸金業者系なら追加借入は不可
貸金業者からの借入であっても、「おまとめ」「借り換え」を目的とした契約は、総量規制の例外扱いとなります。
そのため銀行ローンを含む年収の3分の1を超える借入を、貸金業者の「おまとめローン」を使って一本化することも、一応可能ではあるのですが…。
- 貸金業者の「おまとめ専用ローン」では、融資額=現在の債務合計額となる
=銀行でのおまとめとは違い、借入枠が余らない - 銀行ローンやショッピングリボに対応してくれる貸金業系のおまとめローンは確認できている限り「アイフル」のもののみ
(その他は貸金業者からの借入のみがおまとめ対象。なので総量規制の例外の意味があまりない) - 銀行でのおまとめより高金利となりやすい
といった理由により、若干人を選ぶかも。
消費者金融系のおまとめローンは追加借入ではなく、純粋な「借入の一本化・借金断ち」のために利用すべきということですね。
実は医療費や「社会通念上必要な出費」のための借入も総量規制の例外となる
その他、あまり知られてはいないのですが、
- 緊急の医療費
- 社会通念上必要な出費(葬儀代等でしょうか)
といった目的のための借入は、総量規制の例外扱いとなります。
担当者の判断によるとは思いますが、おそらくは必要ないだろうと思います。
「プロミスに聞いた!総量規制は『特別な事情』があれば適用されません」より
プロミスのオペレーターさんが言う通り、あまり前例はないようですが…。
もしあなたが差し迫った状況にあるのなら、相談次第で総量規制オーバーのお金を借りられる…かもしれません。
その他の総量規制の例外は「配偶者貸付」「事業目的での借入」など
その他、貸金業者からの借入であっても総量規制の例外扱いとなるのは、主に
(1)配偶者貸付
┗本人と配偶者の収入を合算し、「二人で合算額の3分の1」までを借りられるようにする措置
(2)事業者への貸付
の2つですが…。
プロミスなどの大手消費者金融会社は、配偶者貸付に一切対応していません。
中小業者であればたまに取り扱いも見られますが、住民票などによる婚姻関係の証明、配偶者の同意等が必要なことから、専業主婦OKの銀行カードローンに比べると使いづらいのが現状です。
また「事業者への貸付」に関しては事業者専用のローン商品(プロミスの「自営者カードローン」等)を利用する必要がありますね。
こちらは給与所得者の方(アルバイト、会社員)は申し込むことが出来ません。
ということで結局、貸金業者から総量規制の制約を超えるお金を借りることは、なかなか難しいと言って良いでしょう。
CHECK【専業主婦のためのキャッシング入門】口座開設&配偶者の同意なしで借りる方法
CHECK問合せに基づく「本当に即日融資OKなビジネスローン」とその選び方
【総量規制対象外】多重債務者やおまとめ希望者の審査通過例が多いローンについて
ここからは主に総量規制の対象外となる、多重債務者やおまとめ希望者の通過報告が多い申込先についてお話させて頂きます。
①銀行カードローン・フリーローン
「年収の3分の1」という制約を超えてお金を借りたいなら、やはり筆頭申し込み先候補となるのが各銀行カードローン(または回数分割払い型のフリーローン)。
そしてこれまで高限度額での審査通過報告が多いのは、主に以下のような申込先となります。
住信SBIネット銀行カードローン |
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三井住友銀行カードローン |
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三菱UFJ銀行「バンクイック」 |
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auじぶん銀行カードローン |
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オリックス銀行カードローン |
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口座を持っている地銀などのカードローン、フリーローン |
|
「十分な返済能力と信用さえあれば」、各銀行(または信金など)を使い、年収の3分の1を超えるお金を借りることは意外と難しくないでしょう。
…ただし限度額はあくまで金融機関の判断によって決まりますので、必ずしも希望通りの契約を結べるとは限りません。あらかじめご承知おきください。
また、
- すでに年収の2分の1に達する債務がある
- いわゆるブラック状態である
- 他社カードローンを延滞中である
- 目安としてすでに3~4件の債務を抱えている
という場合には、おまとめ含む銀行での契約は困難となります。
CHECK48名にアンケート!審査が甘いおまとめローンと属性別・おすすめ申込み先候補
CHECK【全国110銀行カードローン一覧】いつもの銀行&厳選候補を簡単比較!金利、審査他
CHECKおすすめフリーローン第1位は絶対に「いつも使っている金融機関」:その証拠と体験談
②消費者金融のおまとめ専用ローン
総量規制の例外扱いとなる、主な貸金業者のおまとめ専用ローンは以下の通りです。
アイフル 「おまとめMAX」 「かりかえMAX」 |
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プロミス「おまとめローン」 |
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アコム「貸金業法に基づく借換え専用ローン」 |
|
先述の通り、貸金業者のおまとめ専用ローンの融資額は「現在の債務合計額」と同額(またはそれ以下)となりますのでご注意ください。
追加借入のためには利用できません。
また、おまとめしたい債務に銀行ローンやショッピングリボが含まれる場合、申込先は「アイフル」に限定されることでしょう。
プロミス「おまとめローン」 | 契約内容: 58万円、17.8% |
---|---|
| |
アコム「貸金業法に基づく借換え専用ローン」 | 100万円、17%前後 |
| |
アイフル 「おまとめMAX」 「かりかえMAX」 | 185万円、14.5% |
|
③参考:アイフル(総量規制の対象)
こちらは番外編といった内容にはなりますが…。
実は大手消費者金融の中でも「アイフル」(おまとめ用ではない通常のカードローン)は、特に多額の債務を抱えた方の審査通過報告が多いです。
あくまでも通常の貸金業者のローンですので、総量規制の制限を超えてお金を借りることはできませんが…。
あなたの主な借入先が銀行など、総量規制と関係ない部分にあるのなら、「アイフル」は重要な申し込み先候補となってくれることでしょう。
属性 | 契約内容 |
---|---|
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| 審査落ち |
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ただしこちらも他社借入が4件以上となると、審査通過は厳しくなるようですね。
CHECK初心者向け・アイフル審査の流れ:家族や勤務先に知られず即日融資を受ける方法
実質年利 | 限度額 |
---|---|
3.0%~18.0% | 1,000円〜800万円※1 |
審査スピード | 融資スピード |
最短25分※2 | 最短25分※2※3 |
- 土日祝日対応
- 郵送物の回避が容易
- 初めての方最大30日間無利息(金利0%)
- 口座振込なら原則365日24時間借入可能※3
※2 お申込の状況によってはご希望にそえない場合がございます。WEB申込なら最短25分融資も可能です。
※3 受付時間によっては、振り込みが翌営業日となる場合があります。
※ ご利用限度額50万円超、または他社を含めた借り入れ金額が100万円超の場合は、源泉徴収票など収入を証明するものが必要です。
ただしどこの審査にも通れない状況なら「債務整理」が視野に入ってくるか
ここまではある程度の債務があっても審査通過を狙える申込先について紹介してきましたが…。
残念ながら現実問題として、
- 他社借入が目安として4件以上
- 他社カードローンの返済を延滞中である
- 目安として、すでに年収の2分の1に達するような債務がある
といった場合には、どこの会社を選んでも審査通過が難しいのが実際のところです。
いくつかの審査にすでに落ちてしまい、今後現状維持で返済を続けていくことも難しいような状況にあるのなら、無審査で使える「債務整理」が視野に入ってくることでしょう。
債務整理にはいくつか種類がありますが、カードローンやリボ払い関連でよく用いられるのは「任意整理」と呼ばれる方法。
こちらは主に、「司法書士などの専門家に借入先との交渉を依頼し、きちんと返済していくことを前提に今後の金利を0%にしてもらう」取引のことですね。
金利が0%になれば、今後はお金を返せば返すだけ借入が減ってくれます。
任意整理が必要な状況であれば「金利が0%になって節約できる利息>>専門家への依頼費」となるのが一般的ですので、にっちもさっちもいかない状況なら検討してみる価値はあるでしょう。
ただし任意整理を含む債務整理を行うと、最低5年間のブラック入りが確定となります。あらかじめご承知おきください。
CHECK【2社を任意整理した体験談】掛かった費用と手続きの流れ、その後の信用情報
★債務状況によっては任意整理よりも重い「個人再生」「自己破産」といった手段が取られる可能性があります。
このあたりは専門家と相談しながら決定していく形となりますね。
総量規制とその例外・対象外となるローンについてのまとめ
- 総量規制とは「個人に対し、貸金業者全体で年収の3分の1を超える融資を禁止する」貸金業法上の制限。
┗そのため貸金業法と関係のない、銀行系ローンやショッピングリボ等には適用されない - 高限度額融資に強い銀行カードローン等を選べば、「おまとめ+余った限度額で追加借入」も可能かも
- 貸金業者においても「緊急医療費」「おまとめ」等を目的とした借入は総量規制の例外扱いとなる
「貸金業法が適用される、貸金業者との契約」のみが対象ということで、意外と抜け道が多い総量規制。
もちろん不要な借入は推奨されませんが、どうしてもお金が必要という状況ならば、高額契約に強い銀行カードローンなどをチェックしてみても良いでしょう。
CHECK48名にアンケート!審査が甘いおまとめローンと属性別・おすすめ申込み先候補
CHECK【全国110銀行カードローン一覧】いつもの銀行&厳選候補を簡単比較!金利、審査他
実質年利 | 限度額 | 審査 スピード | 融資 スピード |
---|---|---|---|
1.8%~14.6% | 10万〜500万円 (※1) | 最短1営業日 | 最短1営業日 |
申込条件 | 郵送物回避条件 | ||
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|
- 各三菱UFJ銀行店舗に設置してある「テレビ窓口」を使ったカード受取で郵送物なし
- 「テレビ窓口」営業時間は以下の通り(※曜日・支店によって、テレビ窓口の営業時間は異なります。)
- 平日9時~20時
- 土・祝10時~18時
- 日曜日10時~17時
- 三菱UFJ銀行の口座不要
(ただし口座があった方が借入・返済は便利)(※1)
金利 | 1.8% ~14.6% (~月1.216%程度) |
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限度額 | 10万円~500万円 |
口座開設 | 不要 |
自宅への郵送物 | テレビ窓口※1 を使ったカード受取時のみなし ┗要運転免許証 |
勤務先への電話 (在籍確認) | 銀行判断で実施 (三菱UFJ銀行名) ※事前相談により回避可 |
申込み~融資の所要時間 |
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借入方法 |
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返済方法 |
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申込み条件(公式HPより) | |
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審査傾向 | |
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その他・備考 | |
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