そもそもディーラーってどういう意味?
そして、ディーラーローンとはディーラーで車を購入するとき、同時に組むことのできるローンのことなんです。
免許が手に入る日も近いから、参考に聞いておきたいし……
今回は、ディーラーローンの審査基準、審査に通るコツ、オトクに使う裏ワザを解説していきます!
目次
ディーラーローンとJAや銀行・信金の自動車ローンの違いは?
ディーラーで組むローンとJAや銀行・信金で組むローンはどう違うの?
①審査に通りやすいのはディーラーローン!
ディーラーローンとは、ディーラーが紹介する信販会社=クレジットカード会社が提供するローンのこと。ディーラーが直接運営しているわけではありません。
オリコのオートローンやトヨタファイナンスなどが有名ですね。
審査に通りやすいのはディーラーローンです。
信用情報に問題がない限り通過する、とまで言われているのは自動車がローンの担保となるから。
担保とは借金のカタとなるもののことで、ディーラーローンを1ヶ月以上滞納すると、自動車は取り上げられ、売却されてしまいます。
→ディーラーローンの滞納について
逆に言えば、いざというとき、すぐに売れるものがあるので、少し返済能力に不安が残る方にもお金を貸してくれるというわけです。
②JAや銀行・信金の自動車ローンのほうがおトクなことが多い
おトクなのはJAや銀行・信金の自動車ローン。
ディーラーローンの金利が5%~12%程度なのに対し、JAや銀行・信金の自動車ローンは1.8%~5%ほどとなっています。全然違いますね……。
とくに差が大きく開く場合で比較してみました。
★150万円のローンを3年間で完済する場合の総支払額比較
金利10%のディーラーローン | 1,742,413円 |
金利2.0%のJAの自動車ローン | 1,546,683円 |
差額 | 194,730円 |
このように、審査に通りやすい、という点以外でディーラーローンを選ぶ理由はほぼありません。
勤続年数1年以上の正社員の方は、まずはJAや銀行・信金のローンの審査を受けてみましょう。審査を受けてダメだったらディーラーローンを選ぶ、という順にローン先を選ぶと良いでしょう。
→銀行・信用金庫の自動車ローン比較
→JAの自動車ローン
★ちなみに、アコムやプロミスなどの消費者金融も「目的ローン」という形で自動車購入に使えるローンを提供していますが、金利はディーラーローンより高いためおすすめできません。(プロミスは最高16.5%)
③ディーラーローンは融通が利くって本当?交渉次第でより良い条件で借りられるかも
ディーラーローンの特徴に、JAや銀行・信金と違って融通が利くというものがあります。
具体的にいえば、保証人不要の契約において連帯保証人を付けるから、金利をもっと安くしてほしいというような取引ができる、など。
JAや銀行・信金と違ってローン自体の自由度が高いんですね。
オプションを付けるのとは違って、必ず通るというわけではないですが……
ただ、金融機関、とくにJA(2%前後)のローンよりも金利を低くしてもらうのはかなり大変かも……。
また、購入する車種やローンの値段、あなたが何度そのディーラーを使っているかという点や、担当者の人柄によっても変わってきます。
JAや銀行・信金の自動車ローンを使うにしても、ディーラー発行の見積書が必要なので、どこまで金利を下げられるか聞いてみたあと、JAや銀行・信金のローンを検討するのもアリです。
ディーラーローンの審査基準
実際はどのくらいの条件を満たせば審査通過になるの?
①年収
パート・アルバイト・派遣社員や自営業の方であっても、継続的な収入があれば問題ありません。
そもそも大前提として、自動車ローンは総量規制の対象外。なので、年収の1/3 以上のローンを組むことも可能ではあります。そうは言っても、返済していけないほどの額を借りることはできませんが……。
もちろんローン額次第ですが、単に審査通過だけならば、年収100万円・実家暮らしであれば実際に審査に通った事例があるので、期待ができます。(あとで説明する信用情報に問題がないことは前提ですよ!)
金額面の目安としては「すべてのローンの合計返済額が、年収の35%以内におさまるように契約する」と良いでしょう。ただ一人暮らしの場合は、生活費などを支払いの上、毎月の自動車ローンを支払えるだけの収入が必要です。
★生活保護を受けながらのローン返済はできません。
<審査通過の体験談>
年収200万円未満のフリーターでしたが、ダメ元で審査を受けたら通ったのでむしろ驚きました。(保証人は付けさせられましたが……。)
小さい軽ですけど、満足です。
②職業
パート・アルバイトでもOKです。
暴力団など反社会勢力に属していない限り、職業が理由で審査に落とされることはないでしょう。
ただ、こちらもいくらのローンを組むかというところが審査に影響します。ローン額が高額になると、パート・アルバイトや自営業よりも、正社員のほうがやっぱり有利ではあります。
★専業主婦の方は、旦那さんの名義を利用してください。
③勤続年数
1年以上あると望ましいですが、とくに指定はありません。
ただ、「生まれて初めて働き始めて6ヶ月未満」というのは少し厳しいかも。
前年度収入があれば、勤続年数が短くても問題ないでしょう。
また、働き始めたばかりでも保証人を付けることで審査通過となる可能性もあります。
④信用情報
ディーラーローンの審査に落ちる方の多くが、信用情報に問題がある方です。
信用情報とは、あなたの今までのローンやクレジットカードの支払い記録のこと。個人信用情報機関という「信用情報」を登録・管理している機関に保存されています。
上にひとつでも当てはまる方は、審査通過が難しいでしょう。
購入する自動車が中古でもよければ、自社ローンの利用も検討してください。
<申し込みブラックについて>
半年以内に3社以上の金融機関にローンの申し込みを行うことで審査に通りにくくなることを「申し込みブラック」と呼びますが……。
ディーラーローンの場合は、そこまで気にする必要はありません。
クレジットカード会社によっても変わってくるので「絶対安心」「影響なし」と言い切れるわけではないものの、金融機関を2社受けてみてダメだったらディーラーローンを受ける、という形でも審査に通過することは多いです。
だからと言って、手当たり次第に審査を受けているとやはり通過は厳しくなってくるので注意。
⑤嘘をつかない
ディーラーローンに限らず、お金を借りるときに嘘の申告をするのはNGです
嘘をつくと、審査に落ちます。どんなに十分な収入や返済能力があったとしても、です。
どうせ提出書類や信用情報機関への照会ですぐにバレるのでやめましょう。
<ディーラーローンに落ちてしまった例>
年収300万円の公務員だが、少し見栄を張りたくて、年収500万円としてディーラーローンに申告。
ディーラーローンは審査がゆるいと聞いていたのに、まさかの審査落ちで本当に腹が立った。
ディーラーを問い詰めてもちゃんと理由を教えてくれない。
そこでディーラー勤務の知り合いに聞いたところ、「収入を増して申告したのではないか、他に理由を考えられない」と言われた。
それで別のディーラーで、ちゃんと年収を申告したところ問題なく審査に通った。
確実性を取ろうと思っての申告だったが、逆効果だったようだ。
ディーラーローンの審査に通りやすくするコツ
ですが、より確実性を上げる方法をお教えします!
①まずは信用情報の確認を!2ヶ月以上の延滞履歴があるとNG
信用情報に問題があると、審査には100%落ちます。
延滞の記録があるかわからない、という方は事前に信用情報を確認しておくと良いでしょう。
ただし開示には500円~1000円が必要です。
②1年以上の勤続年数があると良い
1年以上の勤続年数があれば、審査通過の可能性はグッと上がります。
もし絶対に今、自動車が必要でなければ勤続年数が増えるのを待つのも良いですね。
<勤続年数のため保証人が必要となった例>
新入社員として入社して4ヶ月ほどたったとき、自動車ローンを組んだのですが保証人が必要だと言われました。
何度もディーラーの方に理由を聞いたら、普通は教えてくれないみたいですが「多分、新入社員だから」とのこと。
自分には頼る親や親族がいなかったので、結局車は購入できず仕舞いです。来年また審査を受けようと思います。
③審査が不安なら、保証人の提案も
審査が不安であれば、事前にディーラーに保証人を付けることを提案するのも有効です。
保証人とは、あなたに支払い能力がなくなったとき代わりにお金を返済する存在のこと。基本的に保証人は、両親や親戚にお願いしましょう。
ちなみにどのローンでも、未成年の方の場合は保証人が必要となります。
また、勤続年数が短いなど不安な要素があると、ディーラーから「保証人を付けてください」と言われることも多いので、事前に目星をつけておくと良いですね。
保証人について詳しくは、『マイカーローンと保証人』のページで解説しています。
ディーラーローンの審査に落ちてしまったら?
①別のディーラーローンの審査通過は難しい……。
ディーラーローンごとに大きな審査基準の違いはありません。
よって、1社落ちてしまえば、2社目、3社目も通らない可能性は高いです。
ディーラーローンに落ちてしまう理由の多くが信用情報など、すぐには解決できない問題となっています。
気持ちを切り替えて、自動車ローン以外の方法を考えた方が良いでしょう。
ちなみにディーラーローンに落ちてしまった方は、カードローンの審査にも通らない可能性が高いです。
仮に通ったとしても限度額は10万円ほどで、自動車購入には至りません……。
②一度審査に落ちてしまっても、融通を利かせてくれることがある?
ローンの審査に通らないのであれば、現金を使って一括購入するしかありません。
ですが、ディーラーや担当者によっては審査に落ちてしまった後でも、相談次第で審査通過としてもらえることがあります。
現に、4社のローンに落ちたあと、「なんとかなりませんか」という旨の相談のみで審査通過となった、という実例も。……とは言え、レアケースなのであまり期待しすぎないように。
融通を利かせてもらいやすいのはディーラーローンの大きなメリットのひとつです。
銀行などに比べて、クレジットカード会社は柔軟な審査を行っているんですね。
③中古車の購入なら自社ローンの検討を!
自社ローンを使えば、たとえブラック状態であっても審査通過の可能性があります!
購入できるのはほとんど中古車ですが、ディーラーローンに落ちてしまった方が分割で自動車を購入するためには、これを使うしかありません。
詳しくは『自社ローン』記事を読んでみてください。
【審査に通りやすくする裏ワザ】残価設定ローンを使う
どんなメリットとデメリットがあるの?
①残価設定ローンを使えば、下取りを前提に安く車を手に入れられる
残価設定ローンとは、3年~5年後の下取りを前提として、車を安く売ってもらうローンのこと。
例えば3年契約なら、もとの金額の60%ほどの値段で車を購入後、3年後に車を返すことになります。
下取り価格の分、車を安く購入できるというわけですね。
ちなみに、契約期間後にもカットしてもらった料金を支払うことで車に乗り続けることもできます。
②残価設定ローンのデメリット
- 走行距離に制限が定められている
- 傷やへこみを付けられない
- カスタマイズができない
- 勝手に売却できない
上の事項に当てはまった場合、車の下取り価格が低くなったり、下取りをしてもらえなくなったり……。といった危険があります。
残価設定ローンで購入した車は、あくまでも借り物なんですね。
③残価設定ローンに向いているのはこんな方!
- 短いスパンで車を乗り替えたい方
- とにかく今現在、払うお金を節約したい方
- 走行距離の少ない方
車を購入するにはいろんな事情や目的があります。
たとえば、
・家族の送り迎えで車が必要になった
・転勤先が車社会で2年だけ車が必要
など、自分のものとして所有したいのではなく、「今、車が必要で、なんとしても購入したい!」という場合には残価設定ローンの利用もアリです。
一台の車に乗り続けることを考えていない場合には、残価設定ローンも活用してみてくださいね。
ディーラーローンについてのQ&A
Q.自動車メーカーによって、審査難易度に違いはありますか。
A.多少はあります。
基本的には金利が高いほど審査に通りやすい傾向にあるので、一度審査に落ちてしまった方は参考にしてみてください。
ただし、いわゆるブラック状態の方はどのディーラーであっても審査に通るのは難しいでしょう。
Q.同じ自動車メーカーであっても、店舗によって審査難易度に違いはありますか。
A.信販会社(トヨタファイナンス、ホンダファイナンスなど)が同じであれば、審査難易度に違いはありません。
ですが、ディーラー店員さんによって融通の利かせ方が異なる可能性は存在します。
Q.ローン支払い中の車を売ることはできますか
A.所有名義がディーラーとなっている場合は、名義変更手続きを取る必要があります。車を売却することでローンを返済できそうな状態であればディーラーに相談することで、スムーズに手続きを済ませることができますよ。
また、多くの中古車買い取り業者はローン支払い中の車の売却に対応したサービスを行っています。
面倒な手続きを代行してくれるので、そちらを利用しても良いかもしれません。
Q.十分な収入もあり、社会的信用もあるとされる職業についていますが、銀行の自動車ローンに加えディーラーローンにも落とされました。
審査落ちの理由も教えてくれず、納得いきません。原因は何でしょうか?
A.現在大きな借金を背負っているわけでもなく、申し込みの時に間違った情報を伝えてもいないのであれば、個人信用情報の誤記入が考えられます。
少し手間と時間が掛かりますが、個人信用情報機関に問い合わせを行い、開示をしてみると良いでしょう。
詳しくは『個人信用情報』ページで解説しています。
まとめ
★JAや銀行・信金の自動車ローンに比べ、金利は高め
★交渉次第で金利を下げてもらえたり、一度落ちた審査に通過できたりと融通が利きやすい
★短いスパンで自動車を乗り換えたい方は「残価設定ローン」も要チェック!
ディーラーローンをおすすめしたいのは、「とにかく審査に通過したい」という方、もしくは「残価設定ローン」を利用したい方。
金利が高いというデメリットを、上手に交渉することによって少しでも軽減できると良いですね。
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