「住宅ローンを組む前に個人信用情報を開示してみたいけれど、開示したことが銀行にバレると心象が悪くならないか心配……。」
いいえ、安心してください。
自分の信用情報をいくら開示しても、審査の上でデメリットが生まれることはまずありません。
これは「CIC」「JICC」「KSC(全国銀行信用情報センター)」といった各個人信用情報機関の公式HPにも明記されています。
また、世の中には必ず月に一度開示請求を行う「信用情報開示マニア」なる人も少なからず存在するとか……。
今回はそんな個人信用情報の開示について、気になる疑問点を解消するためのQ&Aを中心にまとめてみました。
読み終えていただければ、安心してあなた自身の信用情報を開示することができるはずです!
★信用情報開示の概要や方法については「個人信用情報の開示方法」ページをご覧ください。
個人信用情報を開示するデメリットは「手数料が掛かる」のみ
まずは、「信用情報を開示したせいで各種ローン審査が不利になることはない」と言える理由を解説していきます!
★CIC、JICC、KSC(全国銀行信用情報センター)の違いや加盟機関などについては「信用情報機関の開示について」ページをご覧ください。
①CICは「開示情報を加盟金融機関に提供しない」と明言
「信用情報の開示は、審査に影響しない」ことを最も分かりやすく証明するのがCICの公式HPでしょう。
CICの開示履歴は「利用記録」という名前で記録されるのですが、これについてCICは以下のように記載しています。
②JICC・KSCもまた、「任意の開示情報は公開されない」と表記
JICC・KSC(全国銀行信用情報センター)もまた、公式HPに以下の情報を掲載しています。
そのため、ユーザーや金融機関による任意の開示履歴を、JICCに加盟している金融機関は閲覧することができないわけですね。
これは書き方こそ異なるものの、CICと全く同じ条件となっています。
よって、信用情報の開示により審査が不利になることもまた100%ありえないと言うことができます。
これを前提に、毎月個人信用情報の開示を行う「開示マニア」なる人たちも少なからずいる模様……。
大きな意味があるかは置いておいて、そんな方も審査の上で不利になることは考えられない、と各信用機関の公式情報をもとに断言することができます。
③デメリットを強いてあげるなら「1機関ごとに1,000円程度の手数料が発生」すること
というわけで、信用情報を開示しても審査が不利になることは一切ないわけですが……。
強いてデメリットを挙げるとすれば「1つの個人信用情報機関へ照会を行うごとに、約千円の手数料が掛かる」ことでしょう。
★各個人信用情報機関の開示請求費用
CIC | 1,000円 +100円(定額小為替の代金:郵送請求時のみ) |
JICC | 1,000円 +164円(コンビニ払い等を選択した場合) +100円(定額小為替を利用する場合) 他 |
KSC | 1,000円 +100円(定額小為替の代金) |
開示先の金融機関はできるだけ最低限に抑えたいものですね。
<インターネット上で情報を受け取れるのはCICのみ>
2017年10月現在、インターネット上で開示情報を受け取れるのはCICのみとなっています。
JICCはスマートフォンを使った開示請求が可能ですが、肝心の情報の受け渡し方法は「郵送」のみ。
KSCに至っては、インターネットを使った開示申し込みすらできません。(ゆうちょ銀行で定額小為替を購入し、郵送する必要があります)
したがって、CIC以外の個人信用情報機関は申し込みから開示情報を得るまで、どうやっても数日ほどの時間が掛かります。
JICC、KSCを利用する場合には「開示に時間が掛かる」というのも小さなデメリットとして数えることができるでしょう。
信用情報を開示する上での注意点
ここからは、信用情報の開示についてあえてデメリットと言うほどではない注意点を紹介して行きます。
①CICのインターネット開示は、利用できるクレジットカードが限定的
3つの個人信用情報機関のうち、唯一インターネットを使った開示が可能なCIC。
その場合、手数料の支払い方法はクレジットカードに限定されるのですが……。
実はCICの開示に利用できるクレジットカードは非常に少なく、VISAやMasterといった国際ブランドではなく発行カード会社ごとに定められています。
実際にCIC公式HPに掲載されている、利用可能クレジットカードは以下の通り。
当該クレジットカードを持っていない場合には、郵送または窓口で開示請求を行う必要があります。
②CICに「強制解約」を記載する項目は存在しない
次に、あなたが「金融ブラック」の疑いがある場合ですが……。
実はCICに「強制解約」情報を掲載する箇所は存在しません。
ただしJICC・KSCには強制解約情報は5年間記録される上、このブラック情報はCRIN(3機関の情報共有ネットワーク)を通じCICにも共有されます。
つまり、あなたが強制解約のせいでブラック入りしている場合、CICを開示しただけではその事実を確認することができないわけですね。
強制解約処分に覚えがある場合には、JICC(銀行系で事故を起こした場合にはKSC)へ開示請求を行いましょう。
③仮に身に覚えのない情報が記載されていたら、「契約先金融機関」に問い合わせを!
ごくごくまれに、金融機関側の手違いで誤った信用情報が記載されることがあります。
信用情報を開示してみて、「全く身に覚えがない情報がある」もしくは「金融機関側のミスで起きたトラブルなのに、信用情報にキズが入っている」ということがあれば契約先の金融機関(クレジットカード会社、カードローン取り扱いの会社など)に問い合わせを行ってください。
各個人信用情報機関は金融機関が申請した情報を記録しているだけですから、CICに誤りの情報が載っていたとしてもCICを責めることはできません。また、CIC側も事実確認を取ることは不可能となっています。
④信用情報が反映されるまでには最長2ヶ月ほどのタイムラグがある
信用情報が反映されるまでには、かなりのタイムラグが発生することがあります。
実際に3つの個人信用情報機関すべてにデータ登録を行っている、三井住友銀行へ問い合わせた結果をご覧ください。
日本信用情報機構(JICC)というところですとご解約のお手続きをしていただく曜日によって変わるんですけれども、大体ご解約いただいたお日にちの「翌々営業日」には信用情報機関へ保証会社のほうから報告をしております。
それで、本支店がCICという信用情報機関でございます。ここが1ヶ月ごとのデータ更新となります。
20日ごとに保証会社に届いたデータを、翌日CICという信用情報機関に報告しております。あくまで保証会社に届いた分となりますので、余裕を持ったお日にちが必要になるので、毎月中旬までにはご報告いただければと。
もう一社ありまして、こちらが全国銀行個人信用情報センター(KSC)というものになります。
これは、その月の最終銀行営業日の3時頃までの情報を翌月の10日頃反映しております。
ですからお急ぎですと毎月中旬までにご解約のご検討などしていただければと思います。
あともう一点注意事項なのですが、今私がご案内したサイクルというのが保証会社、もしくは私どもからデータを送るタイミングであって、その後個人信用情報機関がいつ情報を更新するかというところまでは私どもは把握できませんので、その点はご注意をお願いします。
少なくとも三井住友銀行の場合、CICやKSCで数十日以上のタイムラグが発生することは難しくない模様。
CICの公式HPには「最長2ヶ月ほどの遅れが生じることがある」といった記載があることからも、開示して得られる情報は決してリアルタイムのものではないことがわかります。
とは言え情報にタイムラグが発生する、という条件は金融機関にとっても同じこと。
つまり延滞が発生中であっても、個人信用情報機関へ連絡が行き着いていなければ、そのまま契約を結べることもあるわけですが……。
反対に、解消されているはずの延滞のせいで審査落ちとなってしまう可能性も考えられますので、不安であればとにかく現時点での個人信用情報を開示すべきと言えるでしょう。
★消費者金融系の会社は、個人信用情報機関への報告が速い傾向にあります。(アコムの場合、翌営業日には報告とのこと)
ただし個人信用情報機関がいつ情報を反映するかは開示するまで分からないためお気をつけください。
まとめ
- 信用開示請求を行っても、審査で不利になることは100%ないと各個人信用情報機関は明言している
- 強いてデメリットを挙げるとすれば、手数料が掛かること。また、CIC以外は開示書を郵送でしか受け取れない
- 仮に誤った情報が記載されていた場合には、信用機関ではなく「契約先の金融機関」へ問い合わせを!
信用情報をどんなに頻繁にチェックしたとしても、その情報が金融機関への公開対象でない以上、審査の上で問題になることはあり得ません。
手数料を気にかけながらも、安心して開示請求を行ってみましょう!
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