
いつもの銀行のフリーローンを見てみたけれど、どうも金利が高い気がする…
各銀行フリーローンの金利相場は「上限14.5%」程度。自動車ローンなどの目的型ローンに比べると、かなり高めに設定されています。
そのため「より低金利に借りられるなら、他の金融機関を利用したい」とお考えになるのも当然ではあるのですが……。
- 毎月の返済の都合
- 金利優遇の可能性
などを考えると、一概に「低金利なフリーローンを選ぶべき」…とまでは言えません。
今回は極力良い条件で「フリーローン」(または多目的ローン)を利用したいというあなたのため、申し込み先の選び方や地域別のおすすめ申込み先を簡単にまとめました。
「低金利」だけを理由にフリーローンを選ぶのは危険?申込前の基礎知識
フリーローンを選ぶ上で、「金利」だけを理由とするのはやや危険。
まずはそう言える理由と、基本的な申込み先の選び方についてお話しさせて頂きます。
ここでは前提知識として、混同されやすい「フリーローン」「カードローン」の違いを確認しておきましょう。
フリーローン |
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カードローン |
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「用途自由なお金を借りたい」というだけであれば、どちらの種類のローンを選んでも構いません。
とは言え、
- 返済方法が、分かりやすい「回数分割払い」である
- 両方のローンを取り扱っている金融機関の場合、「フリーローン」の方が大きな契約を結びやすい傾向にある
といった特性を考えると、借入が1回きりで済むようであれば、「フリーローン」を選んだ方が良いでしょう。
ちなみに多くの場合、同じ金融機関が取り扱うフリーローン/カードローンの、
- 金利
- 審査難易度
- 借入までの必要日数
は同じくらいです(例外はありますが)。
★逆に、「必要に応じて複数回お金を借りたい」とお考えであれば、フリーローンより「カードローン」商品を選ぶことをおすすめします。
CHECK令和のおすすめカードローン5選:申込先は「妥協できないポイント」から選べ!
CHECK難易度別!おすすめ低金利カードローンとその比較
①どの金融機関であっても「口座開設&それを使った毎月の返済」が原則必須
フリーローンを取り扱うのは、多くが各銀行、信用金庫、JAバンク、労働金庫…といった「預金機能を備える金融機関」。
そして「預金機能を備える金融機関」が取り扱うフリーローン商品は、今まで確認できている限り、例外なく「その金融機関の口座開設と、それを使った毎月の返済」が必須となります。
例:横浜銀行のフリーローンを利用する上では、横浜銀行の口座と、それを使った毎月の自動引き落とし返済が必須
そのためたとえあなたが低金利フリーローンを見つけても、それが普段使っていない金融機関のものであれば、
- 新しい口座の開設
- 新しい口座を使った毎月の自動引き落とし返済
が求められる形に。
言うまでもなく、普段使っていない口座を使い毎月の返済を行うことは手間が掛かりますし、入金忘れなども発生しやすくなります。
この「返済の都合の悪さ」が、低金利フリーローンを選ぶ上で弊害となることはまず間違いないでしょう。
★預金機能を持たない各中小消費者金融会社は口座開設不要のフリーローンを取り扱っていますが……。
こちらはいわゆる「金融ブラック」の方を対象としたローン商品。通常の銀行等に比べさらに貸付条件が悪いため、一般層からの申込みはおすすめしかねます。
②一見高金利でも銀行の利用状況などで金利優遇を受けられることは多い
使い道が限定されない(=金融機関にとってやや貸付リスクが高い)フリーローンは、自動車ローンなどの目的型ローンに比べ高めの金利が設定されています。
これ自体はローンの性質によるものですので、仕方ないと言わざるを得ませんが……。
もしもあなたが、「普段口座を使っている金融機関」へ申込みを行うのであれば、いくらかの金利優遇にも期待しやすい…かもしれません。
例えばこちらは実際に、以前のアンケート調査にご協力くださった「埼玉りそな銀行フリーローン」ユーザーの回答の一部。
契約内容 | 50万円、10.8%※ |
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属性 |
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この方が申込みを行った、2017年当時の「埼玉りそな銀行」フリーローン金利は「3.5%~13.5%」(※商品改定により現在の数字と異なります)。
一般に金利幅のあるローンは、「金利優遇が受けられなかった場合に適用される、上限金利を見て比べる」ものとされていますが……。
この方は見事10.8%の優遇金利を獲得されていますね。
(※商品改定により、現在10.8%の金利がこの銀行で適用されることはありません)
もちろん申込み先のローンの上限金利が低いに越したことはありませんが……。
その返済の都合上、他行ローンを選びにくいとなると、この「金利優遇」に期待した上で、普段使いの金融機関へ申し込むことは十分に有力な選択肢と言って良いでしょう。
そしてこの金利優遇は、一般に「普段からその金融機関を利用しているほど」受けやすいとされています。
★ただしあなたが、
- 年収が低い
- 非正規雇用者である
- 他社債務が多い
といった状況にあるのなら、普段使っている金融機関においても上限金利が適用される可能性が高いでしょう。
★その他金融機関によっては、
- 住宅ローンの利用
- 当該金融機関の口座を、毎月の給与受け取りに利用している
といった分かりやすい金利優遇条件が設けられていることがあります。
詳しくは各金融機関の公式HPなどをご覧ください。
一般的な銀行のフリーローン相場は「上限14%台」です。
上限金利が14%台なら「普通」、12%台以下なら「低金利」と評価されるのが一般的でしょうか。
とは言えこのあたりに関しては地域差も大きいです。(九州は低金利ローンが少ない等)
また全国的に「申込者が限られるローンほど低金利」な傾向があり、
- 店舗数の少ない、小規模な信用金庫の取り扱い
- 女性専用、口座利用者専用など申込み条件が厳しい
といった特性を持つローンに関しては、大手地銀等に比べかなり好条件なものが多いよう見受けられます。
③低金利フリーローンは「使い道を証明できる書類」が必要なことも(多目的ローン)
一般的なフリーローンは「原則として用途自由」かつ「借りたお金の使い道の証明は不要」とされていますが……。
各金融機関の公式HPを見ていると、たまに「利用の上で、使い道を証明できる書類の提出が必要」とされているフリーローンが存在します。代表例は三井住友銀行のフリーローン(無担保型)ですね。
こういったローンの多くは一般フリーローンより低い金利(三井住友銀行の場合5.975%)が提示されているものの、
- 資金使途の証明が出来ない借入には使えない
- ローンのおまとめや個人間取引に利用できないなど、使い道が制限されていることが多い
…といった懸念があります。
もちろん利用条件さえ満たしているのであれば、こういった低金利ローンを利用した方が良いのですが……。
「妙に金利の低いローン」についてはこういった制限が設けられていることもあるため、注意が必要です。
★ちなみに、一般フリーローンとは別に「資金使途証明書類が必要な低金利ローン」を取り扱っている「(埼玉)りそな銀行」は、後者のローンを「多目的ローン」と定義しています。
この「多目的ローン」について詳しく知りたい場合には、以下のページをご覧ください。
CHECK【全国おすすめフリーローン】使い道自由な3種のローンの違いと選び方
また「三井住友銀行」「りそな銀行」の例を見ても分かる通り、各ローン商品の名称はまったく統一されていませんのでご注意ください。
資金使途確認書類が必要かどうかは、各ローンの詳細を見るまで分からないことも多いです。
あなたに合った低金利フリーローンの選び方と具体的な申込み先候補
ここからは
- 普段使っていない金融機関のフリーローンを利用する場合、返済の手間が気になる
- 普段使いの金融機関であれば、いくらかの金利優遇を受けられる可能性あり
- 妙に金利が低いフリーローンは、資金使途確認書類が必要な場合あり
という3点を踏まえた上で、あなたに合った「フリーローン」、またはそれに準ずるローン商品の選び方や、具体的な申込み先候補についてお話しさせて頂きます。
①まずは「普段口座を使っている金融機関」のフリーローンをチェックしたい
結局のところ、やはり「普段使っている金融機関」から借りられるならそれに越したことはありません。
先述の通り、普段からその金融機関を使っているようであれば、上限金利よりも低い数字で借りられることは多いです。
「一度審査を受けてみて、金利12%以上が適用されたら他社を検討する」といった対応も可能ですので、まずは「普段使っている金融機関で審査を受けてみる」と良いでしょう。
普段使いの金融機関であれば、毎月の自動引き落とし返済もまったく問題なくこなせるだろうと思います。
★ただし金融機関によっては契約の際、「銀行営業時間中の来店契約」を要求される場合があります。あらかじめご確認ください。
みずほ銀行、三菱UFJ銀行は現在フリーローン商品を取り扱っていません。
また「三井住友銀行」はフリーローンという名前の商品こそ提供しているものの、先述の通りこちらはりそな銀行基準で「多目的ローン」に分類されるものとなります。
(資金使途確認書類が必要/同種のローンはみずほ銀行にも取り扱いあり)
よってこれらの銀行を普段から利用されている場合には、
- 資金使途確認書類を用意できるなら、各行の多目的ローン
を使う(三菱UFJ銀行は現在取り扱いなし) - 新しい口座を作り、そこで返済する手間を受け入れた上で、地銀や信金のフリーローンを使う
- 各行取り扱いのカードローンを使う
- 後述の、口座開設不要のカードローン等を使う
…といった代替策を取ることとなりそうです。
②地域別・大手地銀の低金利フリーローン
ここでは申込先選びの参考として、比較的広い範囲から申し込める、大手地銀取り扱いの
■上限金利12%以下のフリーローン
┗原則として用途自由)
■上限金利12%以下の多目的ローン
┗資金使途確認書類が必要
をピックアップさせて頂きました。
★預金総額順で見た際の、上位12行の取り扱いローンのみを掲載しています。
ただし横浜銀行、静岡銀行、京都銀行、北洋銀行には上記条件に該当するローンがありませんので割愛させて頂きました。
(ただし金利優遇により、12%未満の金利が適用される可能性はあります)
七十七銀行「77フリーローン」 |
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千葉銀行フリーローン |
┗資金使途確認書類があれば1%優遇 |
(埼玉)りそな銀行「多目的ローン」 |
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常陽銀行フリーローン |
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静岡銀行「目的別ローン」 |
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広島銀行「〈ひろぎん〉バリューローン予約型」 |
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福岡銀行「目的別ローン」 |
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西日本シティ銀行「V-class」 |
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西日本シティ銀行「EZ多目的ローン」 |
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特性上、低金利で借りられるローンの多くは「多目的ローン」(りそな銀行基準による)ですね。
資金使途確認書類さえ用意できるなら、この種のローンから申し込み先を選ぶと良いでしょう。
…ただしここに記載していないような、小規模かつ営業エリアが限定的な信金などに、目を疑うような好条件ローンが存在することも珍しくはありません。
口座開設などの手間をいとわないのであれば、お住まいの地域の信金やJA、労金のローンを片っ端から調べてみるのも良いかと思います。
★JAや労金のローンは、金利とは別に「保証料」が発生する場合が多いです。
特にやたら低い金利が提示されている場合には、商品詳細より「保証料」欄をご確認ください。
普段使いの金融機関が好条件のフリーローンを提供していない場合、「インターネット銀行のローンはどうだろうか?」と考える方は少なくないかと思います。
確かに「カードローン」に関して言えば、この考えも有効なのですが……。
結論から言うと各インターネット銀行の「フリーローン」は、提供銀行自体が少ない上、あまり条件も良くありません。そしてカードローンと異なり、「口座開設不要」で借りられるものも未確認です。
一見低金利な
- 住信SBIネット銀行フリーローン(上限12%)
- 住信SBIネット銀行多目的ローン(上限4.975%)
も、契約の際に借入額の2%の手数料が掛かるということで、イマイチおすすめしかねるところ。
もちろんもともとインターネット銀行の口座を使っているのなら、こういった金融機関から借りることも十分な選択肢となりますが……。
「新しく口座を開設する」ことを前提とするのなら、お近くの地銀や信金の方がよほど好条件で利用しやすいだろうと思います。
③参考:全国から申し込める低金利「カードローン」商品について
- 普段使いの金融機関が、良いフリーローンを取り扱っていない
- いつもの金融機関の口座を使って返済したい
といった場合には、「フリーローン」(または多目的ローン)の利用を諦め、よりサービスの良い「カードローン」商品の利用を検討するのもありでしょう。
カードローンはフリーローンよりも取り扱い業者が多く、申込み先の選択肢も多岐にわたります。
特にあなたが安定収入を得ているのなら、「低金利かつ口座開設不要」といった優秀ローンも選択しやすいことでしょう。
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クレディセゾン「マネーカードゴールド」 |
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アイフル「ファーストプレミアムカードローン」 |
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J.Score |
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返済方法はいずれも「リボ払い」(借入残高に応じた定額払い)ですが、ATMや銀行振込を用いた繰上返済/任意返済も可能です(繰上返済手数料なし)。
特に審査難易度高めのカードローンであれば、銀行フリーローンよりも好条件で借りられることは珍しくありません。
返済の都合(あるいは極力低金利で借りること)を重視するのであれば、上の中から申し込み先を選んでみても良いでしょう。
★その他、各地銀などがフリーローンよりも好条件なフリーローンを取り扱っている場合があります。
フリーローンの審査は厳しいの?
おそらく年収や職業、年齢を理由に、フリーローンの審査に不安を抱えている方は少なくないかと思います。
ここからは参考程度に、フリーローンの審査難易度についてお話しさせて頂きます。
①審査難易度は銀行カードローンと同程度、アルバイトでも通過を狙える
結論から言うと、フリーローンの審査は同じ金融機関が取り扱うカードローンの審査と、多くの場合で大差ありません。
かなりの割合の金融機関が、
- パート、アルバイトOK
- 専業主婦OK
を明言していることもあって、審査難易度が特別に高いわけではないでしょう。
実際、これまでのアンケート調査においても年収300万円未満の方の審査通過例は複数確認されています。
北日本銀行フリーローンASMO | 契約内容: 50万円、14.5% |
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属性:
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七十七銀行フリーローン(多目的ローン) | 審査落ち |
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宮崎銀行フリーローン | 20万円、金利不明 |
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青梅信用金庫フリーローン | 130万円、金利不明 |
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筑波銀行フリーローン | 70万円、金利不明 |
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イオン銀行フリーローン | 30万円、12.0% |
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北國銀行フリーローン | 150万円、金利不明 |
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埼玉りそな銀行フリーローン | 50万円、10.8% |
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上の報告を見ただけでも、フリーローンの審査通過のために高い収入などが求められないと分かりますね。
②ただし勤続年数や年収制限のあるフリーローンの審査は要注意
さて、上の報告の中で、どうしても気になるのは七十七銀行(宮城県)での審査落ち例ですが……。
この七十七銀行フリーローンは、フリーローンと言う名前でありながら、りそな銀行基準だと「多目的ローン」に該当する低金利ローン(資金使途確認書類必須)。
そしてこのローンの公式HPを見ると、
- 勤続1年以上必須
- 年収150万円以上必須
と、一般のフリーローンに比べ厳しい申込み条件が設けられていることが分かります。
当たり前のことかもしれませんが、
- パート、アルバイト、専業主婦OKを明言するローン
- 勤続年数や収入に制限を設けているローン
の審査難易度は大きく異なります。
あなたが何らかの理由で審査に不安を抱えているのであれば、「アルバイトの方でもお申込みいただけます」といった記載のあるローンを選ぶことをお勧めします。
お申込み途中でのキャンセルも可能ですので、まずは仮審査をしてみてはいかがでしょうか。
※パート・アルバイト・専業主婦・年金受給者の方のお申込み金額は50万円までとなります。
★ちなみに「高金利なローンほど審査が甘い」という傾向は、地域限定型のローンには該当しないことも多いです。ご注意ください。
ただしこれは逆に言うと、運が良ければ「低金利かつ低難易度」なローンを利用できるということでもあります。
まとめ
- フリーローンの返済は、「そのローンを提供している金融機関の口座からの、自動引き落とし」をもって行う。
この都合と、金利優遇の可能性を考えると、優先度が高いのは「普段から口座を使っている金融機関のフリーローン」となる - ただし普段使いの口座がメガバンクやネット銀行といった場合には、
- 資金使途確認書類が必要な多目的ローンを使う
- お近くの地銀や信金の低金利フリーローンを使う
- 口座開設不要の低金利カードローン等を使う
といった対応が必要となる
カードローンに比べ選択肢が狭いことから、申込み先候補が「普段使っている金融機関」に限られやすいフリーローン。
もちろんいつもの金融機関が、優秀なフリーローンを取り扱っているのなら、それに越したことはないのですが……。
「いつもの金融機関」から借りることが難しい状況であるのなら、
- お近くの地銀や信金のフリーローン
- 口座開設不要で使える低金利カードローン
等の利用を併せて検討したいところです。
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