【グレーゾーン金利とは】過払い金を分かりやすく解説(2018年版)

【グレーゾーン金利とは】過払い金を分かりやすく解説(2018年版)
「テレビCMやインターネット広告で見かける<過払い金請求>の文字。
<グレーゾーン金利>でお金を借りていたなら、支払いすぎた利息が戻ってくると聞いたけれど……?」

結論から言うと2018年現在、過払い金返還請求を起こせる方は非常に限られます
というのも金融機関への債権、つまり支払い請求権は「借金の完済後10年間」で消滅してしまうんですね。
そしてグレーゾーン金利(利率)と呼ばれる「20%を超える金利」での融資が行われていたのは、大体2006年頃までと、12年前に遡ります。
つまり現在過払い金請求権を持つのは、「2006年以前に高金利でお金を借りており、かつ2006年以降も同じ会社と契約を続け、今現在完済から10年以内である」のみなんですね。(闇金からの借入の場合を除く)

今回は「過払い金請求」と「グレーゾーン金利」について、法律に基づく前提知識と見解をまとめました。
読み終えていただければ、あなたが現在過払い金請求権をお持ちかどうか分かります。

★このページは、正規の金融機関の借入で発生した「過払い金」について解説しています。
闇金問題については「無審査での即日融資:闇金の見分け方と被害に遭ってしまった場合の対策」ページをご覧ください。

そもそもグレーゾーン金利や過払い金って?

まずは「グレーゾーン金利」や「過払い金」の、正しい定義を見ていきましょう。

①グレーゾーン金利とは「出資法改正前の、罰則の無い違法金利」のこと

「グレーゾーン金利」とは、簡単に言うと「法律が改正される前に、公然と適用されていた高金利」を指します。

貸付金利を定める法律には「利息制限法」「出資法」の2つがありますが……。
このうち、利息制限法には今に至るまで刑事罰が設けられていません。

そして2010年に「出資法」が改正されるまで、刑事罰の無い「利息制限法」と刑事罰のある「出資法」では、「法的に定めて良い上限金利」に差がありました。

この「法的に認められているわけではないものの、罰則の無い」金利、つまり「利息制限法には触れるが、出資法には触れない」金利のことを「グレーゾーン金利」と呼んだわけですね。

★現在/過去の法定上限金利

2010年6月以前 2010年6月以降
利息制限法 借入額10万円未満 20%
10万円~100万円未満 18%
100万円以上 15%
出資法(出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律) 29.2% 利息制限法に同じ
※貸金業者、銀行、信販会社といった金融業者の形態間に違いは無し

つまり、改正出資法の施行(2010年6月)以前の、20%超~29.2%までの貸付金利は確実に「グレーゾーン金利」だと言えます。(借入額によっては15%超からグレーゾーン金利)

★現在、グレーゾーン金利は存在しません。(利息制限法の制限を超える金利は必ず出資法に接するため)

②過払い金とは「グレーゾーン金利で支払った利息」と「現在の法律で発生する利息」の差額のこと

「グレーゾーン金利」の定義についてお調べならば、少なからず「自分にも過払い金があるんじゃないか?」という期待を抱いているかと思います。

前提として、過払い金とは「グレーゾーン金利の適用時に支払った利息」と、「現在の法律で発生しうる最大の利息」差額を指します。

例えば借入額が50万円なら……。
グレーゾーン金利の上限「29.2%」で月2万円ずつ返済したとき、支払総額は「780,013円」。(一例。実際の借入日数により誤差あり)
うち50万円は元金(=借入額)ですから、利息だけを見れば「280,013円」ということになります。

これに対し、現在50万円を借りた場合に認められる上限金利は「18%」。
これを同じ条件で計算すると、支払総額は「651,541円」、利息だけを見ると「151,541円」となりますね。

グレーゾーン金利適用時に発生した利息「280,013円」と、現行の上限金利で発生する利息「151,541円」の差額は「128,472円」これが、この場合の過払い金となります。

★過払い金の発生例

グレーゾーン金利下で発生した利息 現行法律の下で発生する利息の上限
280,013円 151,541円

差額の「128,472円」が過払い金

この過払い金は「金融機関の不当利益」と見なされ、不当な損失(多額の利息の支払い)を被った者は「不当利得返還請求権」と呼ばれる権利を持ちます。これは名前の通り、本来得られるはずのなかった利益(契約者にとっては損失)を取り戻す権利ですね。
これを使った「支払いすぎた利息を取り戻す行動」こそが、いわゆる「過払い金返還請求」となります。

★改正出資法の施行は2010年ですが、この動きを受けて各金融機関は2006年頃から「グレーゾーン金利」の適用を廃止、利息制限法に基づく融資に切り替えています。
よって、実際のところ過払い金が発生しているのは「2006年以前に」キャッシングを利用していた方がほとんどとなります。

★出資法には刑罰に関する規定がありますが、「法令の効力は施行前に遡らない」、つまり行為が行われた時点で合法なら、その後違法になっても罪に問われないという原則(法の不遡及)により、グレーゾーン金利で貸し付けを行っていただけの金融機関が罪に問われることはありません。

現在「過払い金返還請求」を起こせるのはどんな人?

「グレーゾーン金利」と「過払い金」の仕組み・定義について納得いただけたら、次はどういったときに過払い金を請求できるのか見ていきましょう。
残念ながら「どういうときに」という言い回しから分かる通り、2018年現在、過払い金が発生していたとしても、実際に請求権を持つ方は多くありません

というのも前提として、不当利得請求権(過払い金請求権)を含む「債権」は10年間で消滅します。
(債権……簡単に言うと支払いを請求する権利のこと)

債権は、十年間行使しないときは、消滅する。

(民法167条1項)

それで問題になるのが、「どの時点から」10年を数えるのか、という点ですが……。
過払い金請求に関しては、最高裁でしっかり判決が出ています。

過払金充当合意を含む基本契約に基づく継続的な金銭消費貸借取引においては,同取引により発生した過払金返還請求権の消滅時効は,過払金返還請求権の行使について上記内容と異なる合意が存在するなど特段の事情がない限り,同取引が終了した時点から進行するものと解するのが相当である。

(平成21年1月22日・最高裁判決より)

分かりやすくまとめると、「特別な事情が無い限り、ローンの取引が終了したとき、つまり完済時から」消滅時効が進行する(=時効のカウントがはじまる)ということですね。
つまり完済後10年の間に過払い金請求を行わないと、その請求権を喪ってしまうわけです。

2018年現在、過払い金請求ができるのは

  • 過去「グレーゾーン金利」でお金を借りていた
  • 「グレーゾーン金利」で借りていた会社と出資法の改正後も取引を続け、現在の時点で完済から10年が経過していない

という2つの条件を満たす方に限られます。

この制約により、仮にグレーゾーン金利が適用されていたとしても現在過払い金を請求できる方は多くありません

ただし仮にあなたが上記2つの条件を満たしているのなら、当然の権利として過払い金の請求が可能です。
基本的には司法書士、弁護士といった専門家の助けを借り、請求を行うことになるでしょう。

CHECK弁護士・司法書士マッチングサービス「街角法律相談所」について

CHECK【東京】受賞歴ありの安心感が嬉しい「はたの法務事務所」について
CHECK【東京】大手「アヴァンス法務事務所」のメリットと相談前に知っておきたい注意点
CHECK【大阪】面談必須ながら明朗会計!費用を抑えたいなら「アース司法書士事務所」が◎
CHECK【大阪】闇金トラブルに強い「司法書士エストリーガルオフィス」

★ただし過払い金の金額によっては、専門家への報酬の方が高くついてしまうことがあります。
無料相談の可能な法律事務所・司法書士事務所を使うなどして、まずは請求できる過払い金を試算してもらいましょう。

ちなみにこういった事情にもかかわらず、今でも「過払い金・超過利息を取り戻せるかも!」といった広告を打ち出している事務所は複数見られますが……。
費用対効果を考えると、おそらくこれは過払い金について相談した人(しかしながら、実際は過払い金の発生は無い人)を、債務整理に誘導する意図があるのだろうと思っています。(特にこの行為自体に違法性はありません)

<金利20%以下のローンの支払いがキツいなら>

「ローンの金利が高すぎる!これって不当なんじゃ?」とお考えになる方は少なくありません。
が、適用金利が法定上限金利を超えておらず、余計な手数料などを取らない正規の業者を利用されているのなら、過払い金が発生することはまずありません。この点についてはあらかじめご了承ください。
 
★現行「利息制限法」「出資法」による上限金利

  • 借入額10万円未満……年20%
  • 借入額10万円~100万円未満……年18%
  • 借入額100万円以上……年15%

 
「合法の金利が高くて、支払いがつらい」という場合、理想的な方法は「金利の低い他社ローンへの借り換え」となります。消費者金融会社から一般の銀行カードローンに借り換えるだけで、3%以上金利を下げることは難しくありません。あなたに十分な経済能力があるのなら、住信SBIネット銀行を使うなどして10%を切る借り換え金利を狙うこともできるでしょう。
 
CHECKあなたの街で最も低金利に借りられるカードローンの探し方
CHECKカードローンのおまとめ・借り換えについて
 
一方、「金利に関係なく支払い自体がつらい」「借り換えを行ったところで状況が改善するとは思えない」といった場合には、法律で認められた借金軽減方法「債務整理」を検討しましょう。
この方法を用いる場合であっても、過払い金請求と同じく専門家への相談はほぼ必須となりますね。
 
CHECK債務整理とは
CHECK【法テラス】できる限り安価に自己破産を成功させる方法

まとめ

グレーゾーン金利とは、「2010年6月以前に存在した、利息制限法と出資法の間の金利」のこと。具体的に言うと「年20%超~29.2%」の金利は確実に「グレーゾーン金利」だった(現在は存在しない)
過払い金とは「グレーゾーン金利で発生した利息」と、「現在の法律で発生しうる最高の利息」の差額のことを言う。
★過払い金は「完済後10年間」で消滅時効にかかり、請求権がなくなってしまう。この性質上、現在過払い金請求をできる人は少ない

過去に高金利でお金を借りていたのなら、限られた条件の下で請求できる「過払い金」。
もしも現在あなたがその請求権を持っているのなら、あるいは過払い金の発生にかかわらず債務整理を検討しているのなら、弁護士・司法書士といった専門家の力を頼ることを強くお勧めします。




カードローン診断ツール

「もしも、カードローンを使うなら、自分にはどれがいいんだろう……?」
 
そんな疑問に答えるカードローン診断ツールを作りました!
 
匿名&無料で使えるので、ぜひ試してみてください!
 

【Q】今日・明日中に借りたい

アンケートにご協力お願いします

カード名*
審査結果*
性別
年齢
職業
コメント

SNSでもご購読できます。