【民法から見る】東京スター銀行「充実人生」のメリット・デメリットとよくある質問

    「老後の資金が心配。以前CMで見た<充実人生>というのが気になるけれど、いまいち仕組みが分かりづらい……」

    東京スター銀行が取り扱う「充実人生」は、リバースモーゲージと呼ばれる新しい借入方法。
    簡単に言うと「死後、家を売却して得られるはずのお金を、自宅を手放さずに前借りして使える」サービスを言います。あなたのお家を担保に入れて、生活資金等を調達できるわけですね。

    住み慣れた自宅で生活しながら、生きているうちに使いたい資金を確保できると聞くと、確かに魅力的ですよね。

    ただし当然デメリットが無いわけではなく、場合によっては自宅の価値のほとんどを無駄にしてしまう可能性もゼロではありません。
    他にも相続人に財産を遺せなくなってしまうこと、地震や火災のリスクなども考慮した上で、慎重に利用を検討していく必要があります。

    今回はそんなリバースモーゲージローン「充実人生」について、民法からの視点を中心にそのメリット・デメリットと契約の流れをまとめました。
    読み終えていただければ、あなたが今このローンを利用すべきかどうかが分かりますよ。

    民法から見る限りは、「充実人生」をはじめとするリバースモーゲージは、「少なくない損失を被るのは覚悟の上で、最期まで自宅に住みたい」という方向けの商品となります。

    ただ、相続人がいない、もしくは合意が得られている、イレギュラーな事態にも対応できる資金があるなどの場合は活用できる商品でもあります。

    そのため、まずは商品内容を十分理解して、あなたにとってのメリットとリスクをしっかり把握した上で使うか使わないかを判断することを強くおすすめします。

    リバースモーゲージってどんな取引?「充実人生」の基本システム

    まずは「充実人生」に代表されるリバースモーゲージとはどんな借入方法なのか、簡単に説明していきます。

    ★東京スター銀行「充実人生」(情報は最新のもの)

    金利3%借入限度額500万円~1億円の範囲で、自宅価値の5~6割程度
    >契約期間原則終身保証人原則不要※
    >契約手数料108,000円担保管理料12,960円
    (契約2年目以降、年会費のようなもの)
    申し込み条件
    • 日本国籍の方または外国籍で永住権をお持ちの方。
    • 契約者ご本人55歳以上の方。配偶者の方がいらっしゃる場合、配偶者の年齢が50歳以上の方。
    • 年収が120万円以上の方(年金収入など、長期安定的に見込める年収に基づいて審査をいたします)。
    • 自己または配偶者名義の一戸建てまたはマンションに原則として単身またはご夫婦でお住まいの方 (有料老人ホーム入居などでお住まいにならない場合もご相談ください)。
    • ※ 対象となるマンションには条件がございます。詳しくはお問い合わせください。

    • ご契約時に判断能力をお持ちの方。
    • その他、お申し込みをいただいた後に、当行所定の審査がございます。
      (東京スター銀行公式HPより引用)
    ※配偶者との共有物件の場合、配偶者が連帯保証人となる。配偶者以外との共有物件は利用不可

    ①自宅を担保に入れ、「死亡後」に一括返済を行う

    リバースモーゲージとは、簡単に言うと「自宅に住みながら老後資金を借りれる」サービスのこと。
    もうちょっと詳しく言うと、自宅を担保に入れて借入、その後あなたとその配偶者が亡くなったら東京スター銀行が自宅を売却(まれに代物弁済)、これで取引完了という形のローンです。

    ※ 東京スター銀行関係筋から寄せられた情報によれば、過去実績では (1)約1/3が配偶者による借換え (2)約1/3が相続人の方による返済(生命保険預貯金など) (3)約1/3が物件売益の一部で返済とのこと。

    存命の間、毎月の返済は「利息のみ」しか求められません
    現在(2018年5月)のリバースモーゲージ金利は年3%。月に直すと、毎月「借入額の約0.25%」を支払っていくことになります。
    例:借入額1000万円のとき、毎月の返済額は約25,000円(実際には誤差あり)

    ②使い道はとくに限定されず、「目的タイプ」「カードタイプ」の2つを利用可

    「充実人生」で借りたお金の使い道は原則自由。(事業目的、投資資金除く)
    また、担保に応じて与えられる極度額(借入上限額)に応じて何度でも・必要なだけ借り入れができるので、豊かな生活のために自由に利用しやすいローンだと言えるでしょう。

    ちなみに、借入方法は「目的タイプ」「カードタイプ」の2種類から選択できます。
    「目的タイプ」は借りるお金の使い道をその都度銀行に提示してまとまったお金を借りる方法、「カードタイプ」はコンビニATMなどを使い自由に必要なだけお金を借りられる方法ですが……。
    利息の支払いに問題が無いのであれば、基本的には使い勝手の良い「カードタイプ」の利用をお勧めします。

    <東京スター銀行に預金があれば、借り入れの相殺可>

    もしもあなたが東京スター銀行に預金口座を持っているのなら、利息を抑えられる可能性が高いです。
    というのも、「充実人生」の利息発生額は、預金で相殺が可能
    例えば「借入額1000万円、預金200万円」の場合、利息が発生するのは差額の800万円に限られるわけですね。


    そのため、できることなら年金の受取先口座などを東京スター銀行に設定した上で、「充実人生」を利用したいところです。
    ※預金での相殺は「目的タイプ」の場合のみですのでご注意ください。

    ③ただし極度額は「物件価格の5~6割」が目安

    さて、極度額(=借入上限額)の範囲内で自由にお金を借りられる「充実人生」ではありますが……。
    自宅を担保に入れる以上、気になるのがこの極度額。これについて、実際に東京スター銀行の「充実人生」お問合せ窓口へ電話で問い合わせてみました。

    【管理人】山本
    「充実人生」では、自宅の価値のいくらくらいまで借りられますか。
    東京スター銀行「充実人生」お問合せ窓口オペレーターの回答
    地域や物件にもよるため一概には言えませんが、相場の5~6割が目安となります。

    相場の5~6割、ということは今売れば2000万円になる家を担保に入れても、1000万円少々くらいしか借りられないということになりますね。

    さらに契約時には10万円を超える手数料が発生することもあります。

    これについて、単に売却した場合と比べると損と捉えるか、貸しすぎないように契約者保護してくれている(※)と捉えるかは、あなた次第でしょう。

    ※ 東京スター銀行より「極度額は、半額以下に不動産価格は落ち込まない想定のもと、貸し過ぎないよう、契約者保護観点のため最終的には売却頂き売却益の一部で十分返済できる5〜6割程度となっている」との情報が寄せられています。

    「充実人生」を使う上で考えられる4つのリスク

    さて、ここまでは「充実人生」の基本の仕組みについて紹介してきましたが……。
    大事な家に関わること。利用する上で大きな落とし穴が無いか不安に感じていらっしゃることでしょう。

    というわけで、ここからは皆さんが気になっている「充実人生」利用にあたって気をつけるべきポイントについて、契約内容や民法などの視点から解説していきましょう。

    ①相続人に遺せる財産が大きく減ってしまう

    「充実人生」は、あなたやその配偶者の死後に担保に入れた物件を売却して返済に充てる制度です。つまり、自宅がなくなってしまうわけです。
    このとき損害を被るのは相続人、一般にはあなたのお子様方ですね。本来なら財産として残ったかもしれない自宅を手に入れられなくなってしまうわけです。

    そのため、「充実人生」に限らずリバースモーゲージ型のローンを利用する際に、相続予定者の同意は必須となるでしょう。

    ★生命保険金などを元手に、自宅を残したまま弁済(債務を果たす)ことも可能です。
    ただしこの場合においても、相続人が受け取れる財産が減ることに変わりはありません。

    ②抵当権を設定するから、多くのお金を借りずに亡くなると損失が大きく出てしまう可能性がある

    さて、このあたりからやや話が複雑になってきてしまいますが……。
    リバースモーゲージで重要になるのが「自宅を担保に入れる」という点で、これは少し専門的に言うと「自宅に抵当権を設定する」ということになります。

    抵当権とは、何らかの理由で債務者(借入人)が支払い不能に陥ったとき(あるいは支払いを拒否するとき)に不動産を取り上げられる権利のこと。
    そしてあなたの自宅に抵当権が設定されることと、あなたの借入額には何の関係もありません。つまり1万円を借りても、1000万円を借りても死後に自宅を取り上げられる危険性があることには変わりないわけです。(不可分性)

    民法296条
    留置権者は、債権の全部の弁済を受けるまでは、留置物の全部についてその権利を行使することができる。

    民法第372条
    第296条(中略)の規定は、抵当権について準用する。

    このため、借入額が少ない状態で亡くなってしまうと自宅を不当に安く売ってしまったことと同じ状況に陥ってもおかしくないわけです。
    ただしこのとき憂き目を見るのはあなたではなく、その相続人となるでしょう。

    しかし一方で、お金を借りすぎて利息を支払えないようになると、生前に自宅を手放さなくてはならなくなる可能性もあります。(後述)
    「何歳まで生きるか」がどうやっても分からない以上、「いくらまで借りるか」という見極めは非常に困難なものとなります。

    ★リバースモーゲージの場合、設定されるのは正しく言うと「根抵当権」というもので、これは借入額が決まっていないローンで適用されます。
    ただし債務不履行に陥った際、物件が取り上げられることには変わりないため、この違いを気にする必要はありません。

    ③事情にかかわらず返済困難に陥ると、生前でも自宅を手放さなくてはならなくなる可能性がある

    リバースモーゲージにかかわらず、有担保ローン、つまり不動産に抵当権を設定させるローンにおいて最も怖いのが「返済ができなくなると、物件を取り上げられてしまう可能性がある」こと。
    この行為を専門用語で「抵当権の実行」と言い、故意に返済を拒んだ場合にも適用されます。

    そしてこの抵当権の実行は、病気などのどうしようもない理由があったとしても遂行されるもの。
    つまり最悪の場合、病気や怪我でお金を支払えなくなったところ、自宅からも追い出されるという危険性があるわけです。

    さすがに延滞後すぐに物件の代物弁済を行うわけではありません。

    この記事をご覧になった東京スター銀行の方から寄せられた情報によれば、実際に代物弁済が行われた事例は数十年で数件と非常に少ない状況で、支払えなくなった場合は一般には自宅の売却を行い、売却をしたお金で返済を行うことが多いとのことです。

    この点はリバースモーゲージを利用する上で「注意しておくべきポイント」だと言って良いでしょう。

    CHECKよくある質問:「充実人生」の担保に入れている最中の物件を売却できますか?

    前の項目を踏まえると、リバースモーゲージは「借りなさすぎると損をする(可能性が「民法上は」なくもない)」「借りすぎると支払い不能→自宅の売却(まれに自宅による代物弁済)の可能性が高くなる」というわけですね……。

    ちなみにもちろん、極度額いっぱいまでお金を借りてしまった場合には繰上返済を行わない限り「死ぬまで利息の返済だけを行う」ことになってしまいます。

    CHECKよくある質問:存命中に借入額を減らしたり、全額返済により契約を解除することはできますか?

    ★また、「充実人生」は変動金利制ですので契約中に金利が上がり、それに伴い毎月の利息が増額する可能性も大いに考えられます。
    住宅ローン金利が基準になっていることから、流石に短期間で利息が2倍に……といった大きな変化は起こらないと考えられますが、こちらのリスクについてもあらかじめご承知おきください。

    ④担保の価値が失われても、返済義務は消えない

    「債務者の過失の有無にかかわらず、返済義務はなくならない」というのは前述の通りですが……。
    これは何らかの事情で担保の価値が減った場合、もしくは失われた場合にも適用されます。

    分かりやすい例が「火災や地震で自宅が全壊した」という場合ですね。
    このとき、抵当権は火災保険料や地震保険料などの請求権に及びます。(物上代位性)つまり保険金を使って自宅価値分の支払いを行うことになるでしょう。

    ただし保険金が足りなかった場合、もしくは保険に加入していなかった場合、あなたは担保の価値が下がった分だけその埋め合わせをしなければなりません。その方法はやはり、現金の支払いです。

    本ローンはお借り入れ後、年に一度、担保の再評価を行い借入極度額の見直しを行います。もし新しいお借入残高が借入極度額を上回ってしまった場合には、新しい借入極度額とお借入残高の差額を1年以内に一括または分割にてお支払いいただく契約となっております。

    (東京スター銀行公式HPより)

    リバースモーゲージを利用される際には、必ず加盟している保険の内容を確認しておきましょう。
    また、単に地価が下がるなどの理由で極度額が下がる可能性がある点についてもご留意ください。

    結局のところ、リバースモーゲージは「少なくない損失リスク」「支払い不能→物件を手放すことになるリスク」などをすべて承知の上、「それでもお金を借りながら、自宅に住み続けたい」かつ「ある程度のトラブルには対応できる程度の返済能力がある」という方のみが利用すべき商品となります。

    「およそ月0.025%」という利息も借入額によっては決して低額なものとはならず、借りすぎれば破たんを招くもの。 決してさまざまな層の方に、手放しにおすすめできるローンではありませんので、利用を検討される場合にはご家族や相続人とよくよくご相談ください。

    逆に言えば、以下のような状況にあるならば、リバースモーゲージを上手に活用できるでしょう。

    • 一定程度はイレギュラーな事態にも対応できる資金が準備できる場合
    • 相続人がいないため自宅を相続する必要がない場合
    • 相続人はいるが、将来自宅を遺さないことにすべての相続人が同意している場合
    • 資金が必要だが、どうしても自宅を売却したくない場合


    CHECKリバースモーゲージ以外に、高齢者でも使える借入方法はありますか?

    「充実人生」契約の流れ

    控えめに言ってもデメリットや懸念点の多い「充実人生」。ただし「死後に入るはずのお金を前借できる」というメリットは、他のローンにはありません。
    そこで、どうしてもこの商品を利用したいと言うあなたに向け、契約の流れを軽く紹介していきます。

    申し込み前に必ず相続人や、トラブルが起きたときに代わりにお金を出してくれる可能性のある親族などに相談を行ってください

    リバースモーゲージ「充実人生」
    契約の流れ
    (店頭申し込み)

    必要書類(PDF)を持って東京スター銀行支店へ
    担当者と相談後、申込み

    審査結果連絡
    (申し込みから2週間程度)

    店頭で契約
    ※融資可能になるまでは申込みから1ヶ月半~2ヶ月程度
    (問い合わせによる)

    インターネット上からは、どうしても確認できない本契約書類も存在します。
    契約書に署名をする前に、必ず何がどう書かれているか、その契約事項によってどういったことが起こり得るのか、仔細まで確認を行ってください

    「充実人生」に関するよくある質問と回答

    ここからは、「充実人生」に関してのよくある質問にお答えしていきます。

    ①住宅ローン返済中の物件でも利用できますか?

    「充実人生」の商品概要説明書には、以下の記載が見られます。

    対象となる物件に、ご融資極度額の 120%の金額にて当行を第一順位とする根抵当権を設定していただきます。

    (「充実人生」商品概要説明書:PDFより)

    住宅ローン返済中の物件は、その借入先銀行や信用金庫が抵当権の「第一順位」を取得しているはず。
    そのため東京スター銀行が「第一順位」に入れず、住宅ローン利用中だと「充実人生」は利用できないということになりますね。

    「充実人生」で借りたお金を住宅ローン返済に充てられる場合はその限りでないようですが、残債(残りの住宅ローン債務)がごくわずかな場合を除いては、

    • 利息負担が増える
    • 極度額を圧迫する

    といった理由でおすすめはできません。

    CHECK東京スター銀行公式HP「FAQ:担保予定の不動産の住宅ローンがまだ残っているのですが。」

    ★根抵当権とは借入額の決まっていない(=極度額の範囲内で自由に借りられる)場合に設定する抵当権を指します。

    ★抵当権は一つの不動産に複数付けることができますが、原則登記順に「順位」が決まり、万が一返済不能になった際には「順位」が高いものから支払いを受けることができます。
    このため、一般に有担保ローン(リバースモーゲージ含む)は他行が第一抵当権を持っている場合には利用できません。(例外はありますが、審査は厳しくなる)

    ②利息の支払いを拒むとどうなりますか?

    債務不履行、つまりあなたの支払い義務を果たさないと、抵当権が実行される可能性があります。
    つまり、この場合、あなたがご存命の間に自宅を取り上げられてもおかしくはありません※。支払い拒否は絶対にやめましょう。

    (※ 多くの場合、代物弁済でなく、自宅売却→売却したお金で返済となると、東京スター銀行より情報が寄せられています)

    ★何かのっぴきならない事情のある場合には、東京スター銀行へ直接ご相談ください。

    ③利息は成人した子供に支払ってもらっても良いですか?

    契約書に第三者弁済(支払い)を禁止する記載が無ければ、問題ありません。

    債務の弁済は、第三者もすることができる。ただし、その債務の性質がこれを許さないとき、又は当事者が反対の意思を表示したときは、この限りでない。

    (民法第474条)

    ④リバースモーゲージ以外に、高齢者でも使える借入方法はありますか?

    簡単にまとめてみました。

    ★高齢者向けの借入方法・簡易まとめ

    借りたお金の使い道概要
    有担保リバースモーゲージ原則自由(商品による)
    • 毎月の返済不要
    • 契約者(個人または夫婦)が亡くなった後、担保に入れた自宅を金融機関が売却し(まれに代物弁済に充て)返済完了となる
    生活福祉資金貸付制度(不動産担保型)生活資金
    不動産担保ローン原則自由(商品による)
    • 返済ができる程度の収入は必須
    リフォーム融資(住宅金融支援機構)バリアフリー工事
    または耐震工事
    • 毎月の返済額は利息のみ
    • 契約者(個人または夫婦)が亡くなった後、相続人が一括返済
    無担保・年金担保カードローン
    フリーローン(年齢制限の寛容なもの)
    原則自由
    • 金利が高いため非推奨
    生活福祉資金貸付制度(無担保型)生活費福祉費 他
    • 必要に応じて貸し付けられる、行政の支援制度
    年金担保貸付生活費
    福祉費 他
    • 年金受給者のみ利用可、生活福祉資金制度へ統合の動きあり
    (「担保の有無・目的別65歳以上でも借りられるローンの一覧とその選び方」より)

    有担保ローンは不動産登記などに何かと費用が掛かるため、「まとまったお金を借りたいなら有担保」「そうでないなら無担保」を選択することをおすすめします。
    70歳くらいまでであれば地銀などの無担保ローンを利用できることも多いため、少額の借入を希望しているのならこちらもチェックしてみてください。

    CHECK不動産担保ローンについて
    CHECK【無担保】カードローンとは
    CHECK【無担保】フリーローン(多目的ローン)とは
    CHECK年金担保融資の概要とそのメリット・デメリット

    生活福祉資金貸付制度は福祉制度ですので、一定以上の経済能力のある世帯は利用できません。

    ⑤「充実人生」の担保に入れている最中の物件を売却できますか?

    法律の上では問題ありません。(ただし契約書の上で物件の売却が禁止されている可能性はあります)
    抵当権の付いている物件にはほぼ買い手が付かないため、使うとしたら「任意売却」という制度になるでしょうか。

    CHECK住宅支援機構公式HP「融資住宅等の任意売却」

    ⑥担保に入れている物件を取り壊したら、どうなりますか?

    以下の「二」に当てはまるため、期限の利益を主張できなくなります。

    次に掲げる場合には、債務者は、期限の利益を主張することができない。
    一 債務者が破産手続開始の決定を受けたとき。
    債務者が担保を滅失させ、損傷させ、又は減少させたとき
    三 債務者が担保を供する義務を負う場合において、これを供しないとき。

    (民法第474条)

    期限の利益とは簡単に言うと「全額弁済を待ってもらう権利」のことで、分かりやすく言えば分割払いの権利ですね。
    つまりこの場合、現在借りたお金+損害賠償金を一括で請求されます。絶対にやめましょう。

    ちなみにこのとき支払いを拒否すると、差し押さえなどの強制執行処分を受けることになる可能性が高いです。

    ⑦存命中に借入額を減らしたり、全額返済により契約を解除することはできますか?

    一部繰上返済に関しては問題ありません。繰上返済手数料も無料ですので、取引店にお問い合わせください。
    もちろん借入額が減れば以後発生する利息は減り、借入可能額は増加します。(天井カツカツまでの借入はおすすめできませんが)

    一方、元金の返済方法は相続人の支払いに限られるようですので、仮に全額返済が可能であればその分を「遺産」として残し、相続させることになりそうです。生前の契約解除は原則不可でしょう。

    とは言えこのあたりは、実際の契約書を見てみないと分からない部分が多いです。
    詳細については東京スター銀行へお問い合わせください。

    ⑧東京スター銀行以外に、リバースモーゲージを取り扱っている銀行はありますか?

    都市銀行をはじめ、リバースモーゲージを取り扱っている金融機関はどんどん増えています。

    ★主なリバースモーゲージローン(民間のもの)

    申し込み条件
    三井住友銀行「SMBCリバースモーゲージ」
    • 60歳以上
    • 単身、もしくは夫婦二人住まいである
    • 安定かつ継続した収入を見込める
    みずほ銀行「みずほプライムエイジ」
    • 55歳以上
    • 単身、もしくは夫婦二人住まいである
    • 安定かつ継続した収入を見込める
    • 東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県のいずれかに自宅を保有している
    • 戸籍謄本により推定相続人が確定できる
    三菱UFJ銀行「リバース・モーゲージ型 住宅関連ローン」
    • 60歳~79歳
    • 単身、もしくは夫婦二人住まいである
    • 安定かつ継続した収入を見込める
    • 東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県のいずれかに自宅を保有している
    • 相続人を同行し、所定のカウンセリングを受けられる
    • 日本国籍、もしくは永住権を持っている
    りそな銀行「安心革命」
    • 60歳以上
    • 単身、もしくは夫婦二人住まいである
    • 安定かつ継続した収入を見込める
    • 東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県のいずれかに自宅を保有している
    • 相続人を同行し、所定のカウンセリングを受けられる
    • 日本国籍、もしくは永住権を持っている
    「【担保の有無・目的別】65歳以上でも借りられるローンの一覧とその選び方」より

    とは言え実際の融資額等については審査を受けてみないと分からないことも多いもの。
    また、充実人生には「預金分のローン残高には利息がかからない」など独自のメリットがあります。
    リバースモーゲージの利用を考えているのなら、複数の銀行に審査を出した上で最も条件の良いものを選べると理想的ですね。

    まとめ

    ★リバースモーゲージ「充実人生」のメリット・デメリット

    主なメリット主なデメリット
    死後に売却して得られるはずのお金を生前に、自宅に住んだまま得られる売却時に比べると受け取れる金額はずっと低い
    (物件評価額の5~6割)
    極度額の範囲内で、原則自由に何度でも借りられる借入額が極度額に届くと、繰上返済を行わない限り死ぬまで利息だけを支払うことになる
    相続人が得られる財産が減る
    事情の有無にかかわらず支払い不能に陥ると、生前でも自宅を手放すことになるリスクがある(売却まれに代物弁済)
    借入額が少ない場合、死後に自宅を不当に安く売ることになってしまうリスクもある
    (商品内容を「民法から見る限りは」というところです。「代物弁済は数十年で数件程度」のレアケースだと、東京スター銀行から情報が寄せられています)
    担保物件の価値が下がると極度額が減り、場合によっては差額の埋め合わせが必要となる
    総括:このローンの利用を推奨できるのは「それでもお金を借りながら、自宅に住み続けたい」かつ「ある程度のトラブルには対応できる程度の返済能力がある」世帯のみ

    やはりリバースモーゲージの利用にはデメリットが多い上、その一つ一つがかなり重いです。
    ただし「自宅に住んだまま、利息のみの支払いでお金を借りられる」という他の種類のローンにはないメリットがあるのは確か。
    利用を検討されている場合には、デメリットを隠さずに相続予定者や親族とよく相談されてください。

    CHECK担保の有無・目的別65歳以上でも借りられるローンの一覧とその選び方


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