【家族が亡くなった時にもらえるお金】死亡給付金・保険金の押さえるべき要点総まとめ

嫌でも、先を見据えて行動しなくてはならないことは多々あります。家族が死亡した際の手続きは、その最たるものと言えるでしょう。
特に喪主を務めることともなると、悲しむ暇もなくあらゆる義務に追われがちとなってしまいます。

今回はそんな今後の負担を少しでも減らすため、「家族が亡くなった際に支給されるお金」について詳しく整理しました。
読み終えていただければ、金銭的な面での不安を少しばかり解消することができるはずです。

★任意加入となる生命保険からの死亡保険金については取り扱っていません。契約中の保険会社にお問い合わせください。

保険制度ごとの死亡給付金について

まずは、国民健康保険などの保険制度から受け取れる給付金について紹介していきます。

CHECK亡くなった方が国民健康保険に加入していた場合
CHECK亡くなった方が社会保険に加入していた場合
CHECK亡くなった方が共済保険に加入していた場合

①国民健康保険の場合

国民健康保険に加入している方が亡くなった場合、「葬祭費」の支給を受けることができます。
ここでは東京都武蔵野市の例を見てみましょう。

★武蔵野市の「葬祭費」概要

金額 一律5万円
申請のできる期間 葬儀の執行日の翌日から2年
申請に必要な書類 1.保険証
2.葬祭執行の事実の分かる申請人名義の書類(申請人名義の葬儀の領収書又は会葬礼状等)
(注)葬儀の領収書は、受付時事務担当者がコピーをとりますので原本をお持ちください。郵送で申請される場合は、コピーを同封してください。
3.申請人名義の銀行口座番号(ゆうちょ銀行の場合は、振込用の店名・口座番号が必要です。)
4.誓約書(死亡したかたと申請人が別世帯の場合に必要)
申請先 1.国民健康保険窓口
2.市政センター
3.郵送による申請もできます。
申請が可能な者 葬祭を行ったかた及び必要書類を持参したかた
入金までにかかる時間 約1カ月以内に申請人名義の銀行口座に振り込みます。
振込後、申請人宛に決定通知を送付します。
注意事項 火葬のみの場合は支給できません
武蔵野市公式HPより引用)

葬祭費の手続き方法は各自治体によって違いがあるため、必ずお住まいの市区町村の情報をご確認ください。
葬祭費は多くの場合で「5万円」と設定されているようですが、例外も存在するかもしれません。

また、こちらはあくまで「葬祭」費となるため、武蔵野市のように火葬のみで弔った場合には支給を受けられないことも多いようですね。

②社会保険・共済組合(公務員)の場合

死亡された方が給与所得者で、全国健康保険協会もしくは共済組合に加入していた場合(いわゆる「社会保険証」または「組合保険証」をお持ちだった場合)には、「埋葬料」の給付金を受け取ることができます。

★埋葬料

被保険者が業務外の事由により亡くなった場合、亡くなった被保険者により生計を維持されて、埋葬を行う方に「埋葬料」として5万円が支給されます。

 

埋葬料を受けられる方がいない場合は、実際に埋葬を行った方に、埋葬料(5万円)の範囲内で実際に埋葬に要した費用が「埋葬費」として支給されます。
※「実際に埋葬に要した費用」とは、霊柩車代、霊柩運搬代、霊前供物代、火葬料、僧侶の謝礼等が対象となります。

 

また、被扶養者が亡くなったときは、被保険者に「家族埋葬料」として5万円が支給されます。

全国健康保険協会公式HPより引用)

社会保険・共済組合に加入されている方が亡くなった場合には、その他の年金制度から支給を受けられる可能性も高いため、こちらも併せてご覧ください。

CHECK厚生年金に加入しており、一家の生計を支えている方が亡くなった場合
CHECK亡くなった方が厚生年金に加入しておらず、妻の年齢が60歳前後の場合
CHECK亡くなった方に18歳未満の子供がいる場合
CHECK老齢基礎年金、障害基礎年金を受け取っていない方が死亡した場合

国民健康保険の「葬祭費」とは異なり、こちらは火葬のみの葬儀も支給対象となります。

全国健康保険協会へ埋葬料を申請するために必要な書類・申請書については当該公式HPをご覧ください。
また、共済組合へ埋葬料を申請する場合には加入している各共済組合へお問い合わせください。

★全国健康保険協会・地方職員共済組合の埋葬料は一律5万円となりますが、国家公務員共済組合の公式HPには埋葬料の金額について記載がないため、大きく金額が前後する可能性があります。

日本年金機構からの給付について

ここからはお勤めの方が若くして亡くなった場合やお子様がいる場合、特に重要となる日本年金機構からの給付について紹介して行きます。

CHECK年金受給者が亡くなった場合
CHECK厚生年金に加入しており、一家の生計を支えている方が亡くなった場合
CHECK亡くなった方が厚生年金に加入しておらず、妻の年齢が60歳前後の場合
CHECK亡くなった方に18歳未満の子供がいる場合
CHECK老齢基礎年金、障害基礎年金を受け取っていない方が死亡した場合

①年金受給中に亡くなった場合、もらえるのは「亡くなった月」分まで

年金を受給されている方が亡くなった場合(年金の種類は問いません)、遺族が「亡くなった月」分までの年金を受け取ることができます。

亡くなられた方が、まだ受けとってない年金があるときは、亡くなられた方と生計同一関係があった遺族の方のうち一人が受け取ることができます。お近くの年金事務所に未支給年金を請求して下さい。
 亡くなられた方が、受けとっていない年金を受けとることのできる遺族の順位は配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹、それ以外の3親等以内の親族の順です。

愛知県刈谷市公式HPより)

未支給年金の請求書は、金融機関の窓口まで行かずとも日本年金機構の公式HPでダウンロードすることができます。

CHECK日本年金機構公式HP「未支給【年金・保険給付】請求書・死亡届について」
CHECK日本年金機構公式HP「未支給【年金・保険給付】請求書・死亡届について」(記入例)
※いずれもPDFファイル

★亡くなった翌月以降の年金を受け取った場合、全額返金が求められます。お気を付けください。

②厚生年金に加入していたなら「遺族厚生年金」が支給される可能性も

亡くなった方によって生計を立てられていた場合、「遺族厚生年金」の支給を受けることができます。
こちらは加入している保険からの手当とは異なり、毎月継続して給付を受けられるため生活の上で非常に重要な存在となるでしょう。

★遺族厚生年金

支給要件 1.被保険者が死亡したとき、または被保険者期間中の傷病がもとで初診の日から5年以内に死亡したとき。

(ただし、遺族基礎年金と同様、死亡した者について、保険料納付済期間(保険料免除期間を含む。)が国民年金加入期間の3分の2以上あること。)
※ただし平成38年4月1日前の場合は死亡日に65歳未満であれば、死亡日の属する月の前々月までの1年間の保険料を納付しなければならない期間のうちに、保険料の滞納がなければ受けられます。

2.老齢厚生年金の受給資格期間が25年以上ある者が死亡したとき。
3.1級・2級の障害厚生(共済)年金を受けられる者が死亡したとき。
対象者 死亡した者によって生計を維持されていた、

  • 子、孫(18歳到達年度の年度末を経過していない者または20歳未満で障害年金の障害等級1・2級の者)
  • 55歳以上の夫、父母、祖父母(支給開始は60歳から。ただし、夫は遺族基礎年金を受給中の場合に限り、遺族厚生年金も合わせて受給できる。)
  •  
    ※子のある配偶者、子(子とは18歳到達年度の年度末を経過していない者または20歳未満で障害年金の障害等級1・2級の障害者に限ります)は、遺族基礎年金も併せて受けられます。

    受給期間
  • 30歳未満の子のない妻は、5年間の有期給付となります。
  • 上記の上限に当てはまらない妻は無期限支給(ただし65歳になったとき、自身の厚生年金の方が多かった場合や再婚した場合には支給終了)
  • その他、子の年齢などによる受給資格を失うまで
  • 日本年金機構公式HPより引用)

    注意書きや条件が多く一見わかりづらいですが、死亡された方が滞りなく年金を納めていれば問題なく支給を受けることができるでしょう。

    ただし、こちらは厚生年金に加入されている方が対象となるため、亡くなった方が個人事業主などであった場合には利用できません。(後述の「寡婦年金」「遺族基礎年金」であれば受給可)
    厚生年金に加入できるのは、主に会社員などの給与所得者となります。

    また、受給額の計算は非常に面倒かつ細かな収入データが必要になるため、個人で行うことはさほどおすすめできません。
    あえて目安を言うとすれば、

  • 子供のない家庭で妻が40歳未満の場合には月5万円程度
  • 子供が一人いる場合には月13万円程度
  • 子供が二人いる場合には月15万円程度
  • が標準となるようです。(収入などに応じて大きく変わります。)
    日本年金機構へ相談窓口が開かれていますので、故人の年金手帳を持って電話を掛けてみることをおすすめします。

    日本年金機構公式HPより:ねんきんダイヤル
    ▲日本年金機構公式HPより

    ★「夫が亡くなった時点で40歳以上、かつ生計が同じ子供がいない妻」あるいは「遺族基礎年金(後述)を受け取っていたが子の成長によりその資格を失った妻」には年584,500円の支給が加算されます。(中高齢の加算)

    ★実際の受給手続きや必要書類などについては、以下のページをご覧ください。

    CHECK日本年金機構公式HP「遺族厚生年金を受けられるとき」

    ③10年以上国民年金に加入していた夫が亡くなった場合、「寡婦年金」を受け取れる

    「寡婦年金」とは、「亡くなった夫が10年以上国民年金保険料を納めている」場合、「10年以上継続して婚姻関係にあり、生計を同じとする60歳~65歳になるまでの妻」が受け取ることのできる年金を言います。

    金額は、夫が受け取るはずだった老齢年金の4分の3。
    遺族厚生年金と同時に受け取ることはできないため、どちらか高額な方を選択することとなるでしょう。
    とは言え厳しい年齢制限がかけられているため、基本的には厚生年金に加入できない自営業の夫が亡くなった場合の妻が主な受給対象となります。

    受給申請先は、市区町村の窓口または年金事務所など。
    必要書類の案内については、以下のページをご覧ください。(年金事務所などの窓口でも受取や相談が可能です。)

    CHECK日本年金機構公式HP「寡婦年金を受けられるとき」

    夫が障害基礎年金、もしくは老齢年金を受け取ったことがある場合、妻が繰り上げ支給の老齢厚生を受け取っている場合には支給されません

    ④高校生以下の子供がいるなら「遺族基礎年金」の支給対象に

    もしも亡くなった方に「18歳になってはじめの3月31日を迎えていない」、つまり一般に高校生とされる年齢以下であるお子様がいる場合には、「遺族基礎年金」を受給することができます。

    ★遺族基礎年金

    支給要件 被保険者または老齢基礎年金の受給資格期間が25年以上ある者が死亡したとき。(ただし、死亡した者について、保険料納付済期間(保険料免除期間を含む。)が加入期間の3分の2以上あること。)
    ただし平成38年4月1日前の場合は死亡日に65歳未満であれば、死亡日の属する月の前々月までの1年間の保険料を納付しなければならない期間のうちに、保険料の滞納がなければ受けられます。
    対象者 ★死亡した者によって生計を維持されていた、
    (1)子のある配偶者 (2)子
     
     子とは次の者に限ります

  • 18歳到達年度の末日(3月31日)を経過していない子
  • 20歳未満で障害年金の障害等級1級または2級の子
  • 年金額
    (平成29年4月分から)
     779,300円+子の加算
     
     子の加算 第1子・第2子 各 224,300円
     第3子以降 各 74,800円

  • (注)子が遺族基礎年金を受給する場合の加算は第2子以降について行い、子1人あたりの年金額は、上記による年金額を子供の数で除した額。
  • 日本年金機構公式HPより引用)

    こちらは国民年金の取り扱いとなるため、厚生年金に加入していない場合であっても受給可能。さらに厚生年金を受給していれば、二つの年金を同時に受け取ることができます。

    ただし、受給対象となるのは高校生相当以下の子供、もしくは障害のある未成年者である子供がいる場合に限られます。
    子供のいない夫婦、もしくは子供の年齢が受給条件を満たしていない場合には手当てを受けられません。ご了承ください。

    CHECK日本年金機構公式HP「遺族基礎年金を受けられるとき」

    ★受給資格を満たしている場合であっても、子供の成長に従い遺族基礎年金は受け取れなくなります。

    ⑤老齢基礎年金、障害基礎年金を受け取っていない方が死亡した場合、「死亡一時金」の支給あり

    3年以上国民年金保険料を納め、老齢基礎年金、障害基礎年金を受け取っていない方が亡くなった場合に「死亡一時金」という手当を受け取ることができます。
    こちらは名前の通り「一時金」であり、他の年金のように継続して受け取ることはできません

    ★死亡一時金

    第1号被保険者として保険料を納めた月数(4分の3納付月数は4分の3月,半額納付月数は2分の1月,4分の1納付月数は4分の1月として計算)が36月以上ある方が、老齢基礎年金・障害基礎年金を受けないまま亡くなった時、その方によって生計を同じくしていた遺族(1・配偶者、2・子、3・父母、4・孫、5・祖父母、6・兄弟姉妹の中で優先順位の高い方)に支給されます。

    日本年金機構公式HPより引用)

    ★死亡一時金の金額一覧

    納付期間 死亡一時金
    3~15年未満 12万円
    15~20年未満 14.5万円
    20~25年未満 17万円
    25~30年未満 22万円
    30~35年未満 27万円
    35年以上 32万円
    付加保険料を3年以上納めていた場合、+8,500円

    こちらはきちんと国民健康保険料を支払い続けてきたものの、老齢年金などの恩恵を受けられなかった方の遺族が対象となります。
    手続き方法などについては以下のページをご覧ください。

    CHECK日本年金機構公式HP「死亡一時金を受けられるとき」

    ⑥その他の支給金と申し込み先

    その他の状況で支給される、おもな給付金をまとめました。

    ★その他の給付金例

    制度の名称 申し込み先
    一人親世帯になってしまった場合 児童扶養手当 市区町村窓口
    ※遺族年金などと比較し、高額な方のみを受給可
    失業保険を受給中の方が亡くなった場合 未支給失業等給付 ハローワーク
    亡くなる前に高額な医療費が発生していた場合 高額療養費制度 加入先の保険窓口
    (国民健康保険の場合は市区町村窓口)

    その他、生活保護受給家庭が葬儀を行う場合などには別途お金が支給されることもありますので、市区町村の窓口などに問い合わせてみると良いでしょう。

    葬儀に必要な費用の目安とローンを組む場合の注意点

    家族が死亡した際に発生するお金として、最も大きいのが葬儀費でしょう。
    ここでは簡単に葬儀にかかるお金と、ローンを組む場合の注意点について解説していきます。

    ①葬儀にかける費用の平均は200万円程度

    公益財団法人「生命保険文化センター」による2017年度の調査により、葬儀にかかった費用は平均して195.7万円であると分かりました。(寺院などへの費用含む)

    各内訳は以下のようになっています。
    生命保険文化センター公式HPより:葬儀費用
    ▲生命保険文化センター公式HPより

    もちろん葬儀を華やかなものにすればそれだけ費用は高くなります。
    どのようなプランを選択するか、という点についてはご家族や葬儀会社と相談した上で決定することとなるでしょう。

    ちなみに、お悔みにいらした方からの香典の合計平均は80万円ほどとなる模様。
    ただし香典返しを行うことを考えると、あまりアテにしない方が良いかもしれません。

    <市民葬って何?>

    安価に葬儀を行う方法として、「市民葬」(区民葬)が挙げられます。
    こちらは市区町村が葬儀業者と協力し、負担を抑えて亡くなった方を弔おうというもの。必要な金額は結果として半額以下となることが多いようです。

     

    ただし葬儀の内容はかなり質素なものとなりやすく、公民館などで葬儀が行われることもあります。
    また、「基本料金は安いがオプションが必須となり、思ったより高くついてしまった」という例も少なくないようで、契約を結ぶ前に葬儀の内容をよく確認するのは必須となるでしょう。

     

    実際に式を取り扱うのが市内にある一般業者ということもあり、市民葬の取り扱いは地域により全く異なります。
    詳しくは葬儀会社にお問い合わせください。「(市区町村名) 市民葬」などで公式ページがヒットすることもあります。

    ②斎場で契約できるローンは金利に注意

    葬儀は高額になりやすいもの。
    もしも葬儀を行うために必要なお金がなかったら、ローンを組むのも選択肢の一つとなりますが……。

    葬儀会社で申し込めるローンは、基本的にクレジットカード会社と提携したものとなります。そしてかなり金利が高い(10%~)ことが珍しくありません
    あなたの収入が年200万円以上であれば、メガバンクなどで低金利多目的ローン(金利6%未満)へ申し込みができるため、葬儀会社で提示されたローンの金利が高いようなら外部からの借り入れを検討するのも良いでしょう。

    ★150万円を借り、36回で返済した場合の支払い総額比較

    葬儀ローン(金利10%) 1,742,413円
    みずほ銀行多目的ローン
    (金利5.875%)
    1,639,710円
    差額 102,703円

    とは言え、生命保険に加入しておりこの後一気に返済できる予定があるのなら、金利の高いローンを使ってもさほど問題はありません。

    CHECK多目的ローン・フリーローンについて
    CHECK葬儀ローンの概要と利用上の注意点

    ★低金利多目的ローンを利用するためには、葬儀会社などからもらえる見積書が必要になります。

    ★葬儀会社で組めるローンであっても、金利が低いことは考えられます。内容を確認した上で、申し込み先を選択すると良いでしょう。

    まとめ

    ★家族が亡くなった場合、加入している保険により数万円程度の一時金の給付を受けることができる
    ★亡くなった方が一家の生計を支えていた場合、世帯を同じくする人に遺族年金などが与えられる
    ★葬儀は式の詳細をよく確認した上で契約を!ローンを組む場合には金利をよく確認しよう

    亡くなられた方の加入していた保険や年金種別により、遺族が受け取れる手当は変わってきます。
    今一度、あなたの家庭で受け取れる各種給付をチェックしてみると良いでしょう。

    
    

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