「お金を借りたいのに、どの会社を見ても未成年は申し込みNG。
未成年でも借りられる、怪しくないカードローンはないかな?」
そんなあなたにおすすめしたいのが、JAや労働金庫(ろうきん)のカードローン。
審査や申し込み基準こそ甘くは無いものの、一部の中小金融機関(街金)に比べればずっと安全・安心かつおトクに利用することができます。
今回は「未成年だけどお金を借りたい!」というあなたに向けて、20歳未満でも利用できる借入方法や利用上の注意点などをまとめました。
読み終えていただければ、今あなたが何をすれば良いのか分かりますよ。
★カードローンとは……審査の結果、金融機関からもらえる「利用限度額」の範囲内で何度でも借入が可能で、使い道を指定されないローンのことを言います。
目次
未成年でも定職に就いている&両親の同意があれば、JAやろうきんで借りられる!
あなたが未成年であっても、定職に就いており両親の同意を得られるのなら、JA(農協)やろうきん(労働金庫)といった公共の金融機関でお金を借りることができます。
それでは、詳しく見ていきましょう!
★残念ながら、学生の方は利用対象外となります。学生ローンの項目をご覧ください。
★あなたがアルバイトなど、現在定職に就いていない状況であればクレジットカードのキャッシング枠や街金に関する項目をご覧ください。
①1年間の勤続年数が求められることも多いが、借り入れ先の安心感はダントツ
未成年者は法律で「契約する権利」が制限されているせいで、ほとんどの金融機関にカードローンの契約を拒否されてしまいます。
そんな中、安全安心の「JA」「労働金庫」といった公共の金融機関が取り扱うカードローンは、きっとあなたにとって心強い味方となってくれることでしょう。
JAとは「農業協同組合」の略称で、農業に携わる方が中心となっている組織。あなたが農業従事者なら借入も少し簡単になるものの、必須ではありません。会社員でも利用OKです。
「労働金庫」はその労働組合や生協バージョンといったところですが、あなたが定職に就いているのなら、こちらも問題なくサービスを受けることができます。
これらの金融機関のカードローンは、一般に言う「サラ金」や銀行よりもさらに低金利で提供されているため、JAや労金で借りられるなら申し込み先はほぼ決定と言っても良いでしょう。
ただしJAや労働金庫は地域ごとに「申し込めるローン」が決まっており、その申し込み条件は地域によってバラバラ。
つまり、「18歳OK」な地域もあれば「20歳からでないとダメ」という場所も存在するわけです。
各金融機関の規約を見てみると、実際のところは「未成年でもいいけれど、1年以上の勤続年数は必須」というところが多いようですね。この場合、お金を稼ぎ始めて1年未満では申し込むことができません。
(勤続年数……同じ勤務先に勤めている期間)
その他、細かい規定が設けられていることも多いため、まずはお近くのJAや労金のカードローンをチェックしてみると良いでしょう。
また、未成年者がJAや労金で借りるためには、親権者(主に両親)の同意が必須となります。
○原則として、前年度税込年収が150万円以上ある方。ただし、自営業者(農業者は除く。)の方は、前年度税引前所得が200万円以上ある方。
○生活の本拠が定まっている方。(農業者以外の自営業者については、ご本人またはご家族の持ち家であること。)
▲JAバンク埼玉カードローン規約(PDF)の一部より引用。
未成年の申し込みこそ可能ですが、「前年度に」150万円の収入を得ている必要があります。
★JAカードローンの詳細については「JAバンク カードローン (都道府県)」などで検索をかけることで確認できるかと思います。
不明点がある場合には、お近くのJAへ問い合わせてみると良いでしょう。
②全国の労働金庫カードローンのまとめ
地域ごとに非常に細かく分かれたJAに対し、労働金庫は全国に13しか存在しません。
そこで全国の労働金庫カードローンのうち、未成年対応のものをまとめてみました。
★東北労働金庫、新潟県労働金庫、静岡県労働金庫は未成年への貸付に対応していません。
★全国の労働金庫カードローン(情報は2018年1月現在のもの)
金利(組合員以外のもの) | 申し込み条件 | |
---|---|---|
北海道労働金庫 | 9.8% | |
中央労働金庫「マイプラン」 ※関東 | 5.275%~8.475% | |
長野県労働金庫「マイプラン」 | 3.1%~6.7% | |
北陸労働金庫「マイプラン」 | 5.6%~10.6% | |
東海労働金庫「マイプラン」 | 5.55%~8.55% | ★勤続年数制限なし |
東海労働金庫「ロッキー21」 | 5.55%~8.55% | |
近畿労働金庫「マイプラン」 | 6.55%~8.95% | (自営の場合3年以上) |
中国労働金庫「マイプラン」 | 10.075% | |
九州労働金庫「マイプラン」 | 9.0% | |
沖縄労働金庫「マイプラン」 (PDF) | 年5.2%~年9.8% 年7.5%~年15.6% (審査結果に応じ変動) |
未成年でも契約できるローン自体は多いものの、「東海労働金庫」を除いてどこも実質1年以上の社会経験を要求している模様。
残念ながら利用条件をクリアできなかった場合には、両親の協力を仰ぐのが現実的なところでしょう。
CHECK結局は「成人を待つ」か「両親に助けてもらう」のが最も確実
★申し込みができるのは、お住まいの地域に合った労働金庫のみとなります。
★「勤続年数は1年未満だが、高校在学中にアルバイトを1年以上していた」という場合には相談次第で融資を受けられるかもしれません。直接、各労金に問い合わせてみることをおすすめします。
クレジットカードのキャッシング枠でなら学生以外の未成年者も借りられるかも
JAや労金は利用条件が厳しくて使えない……。
そんな場合であっても、「毎月の収入と親権者の同意があれば」借り入れが狙えるかもしれません。
その手段は「クレジットカードのキャッシング枠」。これはクレジットカードの利用枠の一部を現金借り入れに充てられる機能で、カードローンと同じように利用できます。
ただしキャッシング枠をもらうためにはある程度の「信用」が必要となるため、高校を出たばかりという状況でキャッシング枠をもらうのは難しいかも……。
とは言え審査結果を出してみなければ何とも言えないので、とりあえずは難易度の低い「楽天カード」あたりへ申し込んでみると良いでしょう。
あなたが毎月確かに収入を得ているのなら、10万円くらいの枠はもらえるかもしれません。
年会費 | 無料 | 還元率 | 1% (100円につき1ポイント) |
---|---|---|---|
発行日数 | 1週間程度 | キャッシング金利 | ~18.0% | その他 |
ただしクレジットカードのキャッシング枠は高金利となっているため、長期利用には向きません。お気を付けください。
CHECKクレジットカードのキャッシング枠について
CHECKクレジットカードの「リボ払い」について
学生なら両親の同意なしでも「一部の中小金融機関」を利用可能ながら、責任は重い
あなたが学生であれば、アルバイトや仕送りの収入で一部の学生専用ローンを利用できるかもしれません。
……ただし両親の同意なしでの借り入れを望む場合、あなたが負う責任は重いものとなります。
①そもそも未成年者は、単独で契約を結ぶ権利が法律上認められていない
前提として、そもそも未成年者は「単独で契約を結ぶ権利」が認められていません。
2.前項の規定に反する法律行為は、取り消すことができる。
(民法大五条より)
前述のJAや労働金庫、クレジットカード会社は「法定代理人の同意を得なければならない」という部分に忠実に、未成年者相手にも貸し付けを行っているわけですが……。
これに反し、両親の同意なしで借りられる学生ローン(一部の中小金融機関/中小消費者金融)は存在します。
お金の貸し借りは明らかに「法律行為」ですので、こういった会社は「契約取り消しができること」を踏まえた上でお金を貸していることになりますね。ちなみに未成年者と契約を結ぶこと自体は法律に反しません。
となると、「もしお金が返せなくなっても契約を取り消せばいいじゃん!」と思ってしまいますが……。
「契約取り消しができる」とは言っても、そのためには親権者の力が必要。つまり、「勝手にお金を借りて、返済できなくなった」ことを両親に打ち明ける必要があるんですね。そしてこの場合であっても、借りたお金だけは全額返済しなければなりません。
かといって返済ができなくなったまま放っておくと、学生のうちから5年間の金融ブラック(いわゆるブラックリスト)入りが確定してしまいます。
というわけで安定した収入を得づらい学生生活中に、両親に無断でお金を借りることは心底おすすめできないもの。
お金が必要なら両親に頼んだり、アルバイト先に前借をお願いしたりする方がよほど安全です。
②未成年者でも申し込める学生ローン・中小金融機関
「それでもどうしてもお金が必要!」というあなたのために、18歳から申し込める学生ローンをまとめました。
金利 | 17% | 限度額 | 最大50万円 |
---|---|---|---|
審査スピード | 最短30分程度 | 融資スピード | 最短30分程度 | その他 |
金利 | 10%~20% | 限度額 | 1万円~50万円 |
---|---|---|---|
審査スピード | 最短30分程度 | 融資スピード | 最短30分程度 | その他 |
金利はいずれも高いです。
学生ローンを利用するとしても、「絶対に返済できる」と断言できる、ごく短期間の借入にとどめることを強くおすすめします。
CHECK未成年対応・学生ローン「カレッヂ」について
CHECK未成年対応・アイシーローンについて
★アルバイトをしている20歳以上の学生であれば、大手消費者金融などを使い借り入れが可能です。
CHECK学生ローンの徹底比較!
「自動車ローン」「運転免許ローン」など、使い道の決まったローンなら未成年OKも多い
これまで解説してきた通り、未成年者がお金を借りるのは正直に言うとかなり大変。
……とは言え、借りたお金の使い道が決まっているのならその限りではありません。
具体的に言うと「自動車購入」「バイク購入」「高額自転車購入」といった「販売店で組める、使い道の決まったローン」であれば、未成年であってもさほど問題なく利用できます。
もちろん安定収入のある保証人(≒親権者の同意)は必要になるものの、理解を得られているのならとくに障害も無いでしょう。
お目当ての商品があるのなら、まずは保証人になってくれる親権者と一緒に販売店に向かってみることをおすすめします。
CHECK自動車ローンの比較と残価設定型ローンについて
CHECKバイクローンの概要と選び方
CHECKロードバイク購入ローンについて
その他「商品購入」とはやや外れるものの、自動車学校や教習所で運転免許取得のためのローンを組めることも珍しくないようですね。
金利 | 13.2% | 限度額 | 運転免許取得料 | その他 |
---|
結局は「成人を待つ」か「両親に助けてもらう」のが最も確実
あなたが利用できそうなローンは見つかりましたか?
見つかったならそれに越したことはないものの、何となくピンと来ていない方も少なくないかと思います。
前の項目でも触れた通り、法律で制限されている以上、未成年者に自由が少ないのは仕方ありません。
それならどうすればいいのか、というと結局は「成人を待つ」か「成人、主に両親に助けてもらう」のがベストとなってしまうわけですね。
大人を納得させられる、どうしても必要な出費であれば相談次第で何とかなることも多いでしょう。
一方で胸を張って伝えにくいような内容であれば、何とか未成年のうちは我慢するのが得策。
間違ってもよく分からない業者や、SNSで知り合った人を信用しすぎないようにしてください。
CHECK生活福祉資金貸付制度について
未成年者の借り入れに関するよくある質問と回答
最後に、未成年者の借り入れについてよくある質問にお答えしていきます!
①親のクレジットカードの「家族カード」でキャッシングすることはできませんか?
家族カードの支払いは、本会員に向かいます。
つまりお父さんが本会員で、あなたが「家族カード」を使いキャッシングした場合、支払い義務はあなたのお父さんにあるわけですね。
というわけで、高い金利を払ってカード会社から借りるくらいなら、最初からお父さんにお金を借りた方がマシです。キャッシングのためにわざわざ家族カードを作る意味はありません。(そもそもキャッシング枠が家族カードに与えられるとは限りません。)
②未成年のフリーターでも借りられるところはありませんか?
まずは楽天カードなどへ、キャッシング枠付きのクレジットカードを申し込んでみることをおすすめします。
それでもキャッシング枠がもらえなかった場合についてですが……。
中小金融機関(いわゆる街金)のうち「スペース」という会社のみは18歳からの融資に対応している模様。
毎月の収入があれば、ここで借りられる可能性はあるでしょう。
ただし「スペース」は正規の金融機関でこそあるものの、基本的には金融ブラックの「ワケアリ」者向けの融資を行っている会社です。
金利も高いため、広くおすすめすることはできません。
③仮に友達に親のフリをしてもらい、お金を借りたらどうなりますか?
親の同意なしでお金の借り入れの契約を結ぶことになるため、かなり大きなリスクを負います。
契約を結ぶというのは、あなたも責任を負うということ。もし返済不能に陥ったら、自宅への支払い催促や金融ブラック入りの危険は十分にあります。言うまでもなく、同意がない状況での申し込みはおすすめできません。
ちなみに親権者に勝手な借り入れがバレ、契約取り消しになった場合であっても、借りたお金は全額返済する必要があります。
④チラシやメールで見かけた「無審査で貸します」という文面が気になるのですが、未成年でも使えますか?
質屋でもない限りほぼ100%違法業者、いわゆる闇金なのでやめましょう。
両親に怒られるどころでは済まなくなってしまいます。
CHECK「無審査・即日キャッシング」に注意!闇金利用の危険性と正規業者との見分け方
⑤年齢を偽って申し込みをしたらどうなりますか?
どの金融機関も申し込み時には運転免許証や健康保険証といった本人確認書類が必要となります。
こういった書類には必ず生年月日が記載されているため、虚偽申告がバレて即審査落ち、というのが現実的な結果となりそうです。
素直に未成年対応の金融機関を選んだ方が良いでしょう。
⑥家を出ており、血縁者も頼れません。お金が必要なのですが、どうすればいいですか?
もしもあなたに頼るべき大人がおらず、生活に困窮しているのなら、できるだけ早くにお近くの役所の福祉課に相談することをおすすめします。
生活保護や生活福祉資金貸付制度といった行政サービス、その他就学・就業支援などを利用できるかもしれません。
CHECK生活福祉資金貸付制度について
まとめ
★お近くの労金などを利用できない場合には「クレジットカードのキャッシング枠」が現実的。ただし継続的な収入と親権者の同意を得る必要はある
★学生ローンであれば親権者の同意なしで借りられるものの、返済の責任はすべて自分で負う必要がある
★「自動車購入」「運転免許取得」など、使い道が決まったローンなら保証人を立てることで比較的簡単に利用可能
★結局のところは成人になるまで待つか、両親の助けを請うのが最も現実的。生活に困窮している理由があるのなら、行政を頼って!
未成年者が成人の協力なしにお金を借りることは、学生ローンを除きほぼ不可能。
そんな未成年者を狙った犯罪も少なくないため、借り入れは安心できる金融機関で行うか、身近な大人を頼ることをおすすめします。
CHECK親子間の借金と贈与税について
SNSでもご購読できます。