国の教育ローンって?奨学金との違いや融資の流れを徹底解説

国の教育ローンって?奨学金との違いや融資の流れを徹底解説
独立法人日本政策金融公庫が取り扱う「国の教育ローン」は、その名の通り入学金や授業料など、教育にまつわる資金を借り入れるためのローン。
奨学金とごっちゃにされやすい制度ですが、学生が返済を行う奨学金と違って、国の教育ローンは基本的に保護者が返済義務を負います

今回はそんな国の教育ローンの概要や申し込み方法、融資の流れをまとめてみました!



国の教育ローンって何?奨学金や銀行のローンとの違いは?

国の教育ローンって何?奨学金や銀行のローンとの違いは?
国の教育ローンとは、民間のローンとどのような違いがあるのでしょうか?

▼基本データ

金利 1.81%
(2016年12月現在)
限度額 学生一人あたり
350万円
(海外進学なら450万円)
保証料
  • 連帯保証人を用意するのであれば不要
  • 連帯保証人なしの場合、こちらで計算
  • 融資までに必要な日数 最低20日程度
    その他
  • 契約できるのは20歳以上の安定した収入がある方
  • 年収790万円以上だと利用できないことも
  • 母子家庭、父子家庭、世帯年収200万円以下(所得122万円以下)の場合、金利は1.41%
  • ①国の教育ローンを取り扱っている「日本政策金融公庫」って?

    国の教育ローン(教育一般貸付)を取り扱っているのは「株式会社日本政策金融公庫」という組織。株式会社という名前から民間企業のようにも見えますが、財務省所管の特殊な企業です。

    設立は2008年と新しく、教育ローン以外にも中小企業や天災の被害に遭った方に向けた融資を執り行っています。
    ローンの特徴は「国からお金を借りているという安心感」「利益を目的としていないので低金利」といったところでしょうか。
    ただ、お役所仕事という言葉があるように、民間の銀行のローンなどに比べると融資までにとても時間が掛かります。(融資まで最低20日程度)

    ②奨学金との違い:「教育ローン」は親が借りるローン

    ★国の教育ローンと奨学金(貸与型)の違い

    国の教育ローン 奨学金(日本学生支援機構)
    金利 1.81% 1%前後
    ※成績優秀者の場合0%
    学生一人あたりの限度額 350万円 月3万円~21万円(法科大学院)
    ×在学年数
    返済義務を負う債務者 20歳以上の原則保護者 学生本人
    申し込み期間 随時 現在通学している学校が指定する期間
    例外的に臨時採用もあり
    貸付タイプ 一括貸付 月々分割貸付
    返済開始時期 借り入れの翌月または翌々月
    ただし在学期間中は利息のみの返済可
    卒業後、場合によって猶予も可
    返済期間 15年以内
    (交通遺児、母子・父子家庭、世帯年収200万円以下の場合18年)
    借り入れ金額により変動
    詳細日本学生支援機構公式HP「返還期間」

    国の教育ローンを利用できるのは満20歳以上かつ安定収入のある方。そのため、基本的に学生自身が契約を行うことはできません。自然と、この条件を満たす保護者が契約を行うことになります。
    申し込み条件に少しずつ違いはありますが、これは「教育ローン」という名前のついている銀行ローンも同様です。

    一方、日本学生支援機構などが中心となって取り扱う「奨学金」学生自身が返済義務を負います。学校を卒業した後、自分の進学中に借りたお金を返済していくわけですね。
    参考国の教育ローンと各種奨学金の比較

    目的は同じ「教育資金の借り入れ」ですが、教育ローンは親が借りるもの、奨学金は子供が借りるものと思ってもらえればOKです。

    ★昼間は仕事をして夜間学校へ行く、というようなスタイルであれば学生自身が国の教育ローンを利用することも可能です。

    ③借り入れができるのは学生一人あたり原則350万円まで

    国の教育ローンの限度額は、学生一人当たり350万円。(海外進学の場合450万円)
    限度額が1000万円となっていることも多い銀行の教育ローンや、それ以上の借り入れも可能な奨学金に比べるとかなり低いです。

    ちなみに、借り入れの対象は「その後1年間に必要な教育資金」。そのため翌年に追加融資を受けることもできますが、返済の面から見てさほど現実的ではありません。
    国の教育ローンの追加融資について

    返済義務を親が負う、奨学金の方が金利が低い、というところから見ても、基本的には入学金や設備費といった一時金に利用するのがおすすめです。
    ちなみに日本学生支援機構の奨学金は、継続的な借り入れにしか利用できません。

    ★350万円を超えるお金が必要な場合の対策については『国の教育ローンの追加融資』で解説しています。
    ★月々の返済額や返済期間などについては『国の教育ローンの返済』ページを読んでみてください。

    ④利用できるのは高校、またはそれに相応する教育機関から

    国の教育ローンを利用できるのは中学校卒業以上に相当する教育機関から。高校や高専、専門学校や大学などといった、義務教育を終えてから通う学校です。

    そのため、私立の幼稚園や小学校、中学校受験や通学に必要なお金を借りたいのなら、銀行の教育ローンを利用することになります。

    ⑤奨学金と違い、申し込みはいつでもOK!ただし目安は必要時期の2~3ヶ月前

    申し込み時期の決まっている奨学金と違い、教育ローンの申し込みは年中可能です。
    ですが国の教育ローンの場合、申し込みから融資までは最低でも20日程度掛かるので余裕を見て申し込みを行いましょう。
    日本政策金融公庫は、必要な時期が来る2~3ヶ月前の申し込みを推奨しています。

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    国と民間の教育ローン比較

    国と民間の教育ローン比較
    いろいろな教育ローンを比較してみました!金利は2016年12月現在のものです。

    金利 限度額 利用条件
    国の教育ローン
    (日本政策金融公庫)
    1.81%(固定) 350万円(原則)
    450万円(国外)
  • 20歳以上
  • 世帯年収による借り入れ制限あり
  • 国の教育ローン
    (日本政策金融公庫)
    ※母子家庭、父子家庭、世帯年収一定以下の場合
    1.41%(固定)
    日本学生支援機構
    第二種奨学金
    1%前後
    (借り入れ時期などにより変動)
    月3万円~21万円(法科大学院)
    ×在学年数
  • 世帯年収による借り入れ制限あり
  • 成績優秀なら金利ゼロに
  • JA八王子 1.25%
    ~2.775%(変動)
    2.75%
    ~3.75%(固定)
    +保証料として元金の0.8%を一括払い
    500万円
  • JA八王子の組合員になること
  • 20歳~完済時71歳
  • 勤続年数1年以上
  • 前年度年収200万円以上
  • 三井住友銀行 無担保:3.475%
    有担保:2.975%
    (いずれも変動)
    300万円
  • 20歳~65歳
  • 前年度年収200万円以上
  • 日本国内在住
  • みずほ銀行 3.475%(変動)
    4.150%(固定)
    300万円
  • 20歳~65歳
  • 勤続年数2年以上
  • 前年度年収200万円以上
  • 三菱UFJ銀行 3.975%(変動) 500万円
  • 20歳~完済時69歳
  • 勤続年数1年以上
  • 前年度年収200万円以上
  • パソコンのメールアドレスを持っている
  • イオン銀行 2.8%(変動) 500万円
  • 20歳~完済時69歳
  • 前年度年収200万円以上
  • 東京都民銀行 3.15%(変動) 700万円
  • 20歳~65歳
  • 東京都民銀行の営業区に在住または在勤
  • 福岡銀行 2.8%
    ~3.3%(変動)
    1000万円
  • 20歳~65歳
  • 東京信用金庫 1.38%
    ~2.98%(固定)
    1000万円
  • 20歳~完済時70歳
  • 東京信用金庫の営業区に在住または在勤
  • 福岡信用金庫 3.10%(固定)
    母子家庭に限り2.8%
    1000万円
  • 20歳以上
  • 福岡信用金庫の営業区に在住または在勤
  • 中央労働金庫 2.2%
    ~2.4%(変動)
    2.4%
    ~3.9%(固定)
    1000万円
  • 関東一都七県に在住または在勤
  • 労働金庫の会員である
  • 以下に当てはまらない金融機関
    全国から申し込みのできる銀行
    限られた地域でしか利用できない銀行・信用金庫・労働金庫

    奨学金を除くと、基本的に国の教育ローンが最も低金利ですが……。
    信用金庫やJAの金利優遇条件を満たすことができると、そちらのほうがおトクになることも多いです。

    例:JA八王子の金利優遇条件

  • JAカードを所有している、または契約時に所有する者
  • あんしん倶楽部(傷害保険)に加入する者
  • すでに信用金庫やJAの会員となっている方は、まずはそちらの金利・優遇条件をチェックしてみましょう。

    国の教育ローンの申し込み方法

    国の教育ローンの申し込み方法
    国の教育ローンへの申し込みを決めたら、その流れと方法を見ていきましょう!

    ①申し込みはインターネットでOK!お近くの金融機関でも取り扱い

    国の教育ローンの申し込み方法は「インターネット」または「郵送」
    郵送を利用する場合、申込書類を教育ローンセンター(0570-008656)または最寄りの金融機関の窓口で受け取ることになります。
    時間や手間が掛かるため、基本的にはインターネット申し込みがおすすめです。

    ※インターネット申し込みの場合、必ずパソコンが必要になります。スマートフォンや携帯電話からの申し込みはできません。
    ※大手銀行はもちろん、地元銀行や信用金庫、JAや漁協でも、国の教育ローンを取り扱っています。それでも念のため、事前に電話で確認した上で、窓口に向かうと良いでしょう。

    ②国の教育ローン、利用の流れ

    国の教育ローン
    申し込みから融資までの流れ

    インターネットで融資申し込み

    日本政策金融公庫から
    申し込み受け付けメールが届く

    申し込み内容確認の電話連絡

    申し込み時の必要書類を揃えて
    日本政策金融公庫の各支店へ郵送

    必要書類の確認後、審査開始
    (10日前後)

    審査結果通知の発送

    契約時の必要書類を揃えて
    来店または郵送で日本政策金融公庫に提出

    日本政策金融公庫からの融資実行
    (申し込みから最速でも20日程度)

    見ての通り、こちらが迅速に行動しても日本政策金融公庫側が動きに出るまで非常に時間が掛かります
    低金利ゆえ仕方ないと思える方のみ、国の教育ローンを利用しましょう。

    ちなみに銀行の教育ローンは、1週間前後で融資完了となることが多いです。

    ③国の教育ローンの必要書類

    必要書類はかなり多い上、別々の書類を2度にわたり提出しなければなりません。正直なところ、かなり面倒です。

    (1)申し込み時の必要書類

    <全利用者提出>

  • 住民票の写しまたは住民票記載事項証明書(原本)
  • 運転免許証またはパスポート
  • 源泉徴収票または確定申告書(控)
  • 預金通帳※住宅ローンまたは家賃と公共料金、両方の支払いが6ヶ月分以上確認できるもの
  •  

    <入学資金を借り入れたい場合に提出>

  • 合格を確認できる書類(合格前に申し込みを行う場合は契約までに提出)
  •  

    <在学資金を借り入れたい場合に提出>

  • 在学を確認できる書類
  • 学費を確認できる書類(学校パンフレットなど)
  •  

    <郵送で申し込む場合に提出>

  • 借り入れ申し込み書※教育ローンセンターから取り寄せ
  • 審査に通過したら、「契約時の必要書類」を日本政策金融公庫に提出します。
    審査については『国の教育ローンの審査』ページを参考にしてみてください。

    (2)契約時の必要書類

    <利用者が用意する書類>

  • 印鑑証明書
  • 送金先口座の預金通帳(表紙および見開き1ページ目)
  • 合格を確認できる書類(入学資金を借り入れたい場合のみ)
  •  

    <審査通過時に送られてくる提出書類>

  • ご融資のお知らせ兼借用書書
  • 預金口座振替利用届(自動引き落としを希望の場合のみ)
  • 住民票の写しなどを手に入れる時間を考えると、融資には1ヶ月程度は掛かると思っておいた方がよさそうですね。

    ④連帯保証人を設定しない場合、融資額から保証料が差し引かれる

    実際の申し込みフォーム
    ▲実際の申し込みフォーム

    連帯保証人を設定することで、保証料を支払わずに契約が可能です。
    連帯保証人とは、契約者と全く同じ支払い義務を負う存在のこと。つまり、契約者が破産したり、夜逃げしたりした場合に代わって借金を支払う人のことですね。連帯保証人となることにメリットはひとつもありません。

    設定できるのは学生から見て4親等以内の親族のみ。主となるのは叔父や叔母といった親戚となるでしょう。
    ちなみに、契約者と別家庭を持っている必要があるため、同居の配偶者などは連帯保証人として設定できません

    連帯保証人を設定しない場合の保証料率は明確に掲示されていませんが、日本政策金融公庫公式HP:教育ローン用返済シミュレーションで目安を知ることができます。
    ちなみに、100万円を借りて1年で返済する場合、保証料は5,256円となります。

    ★母子家庭・父子家庭または交通遺児の方は保証料の1/3がカットされます。

    ⑤年収790万円以上の場合、利用できないことも

    子供の数に対し、以下の収入をオーバーする方は国の教育ローンを利用できません

    子供の人数 世帯年収(所得)の上限額
    1人 790万(590万)
    →緩和条件※を満たせば上限が990万円(770万円)に
    2人 890万(680万)
    →緩和条件※を満たせば上限が990万円(770万円)に
    3人 990万(770万)
    4人 1,090万(860万)
    5人 1,190万(960万)

    子供の数が2人以下の場合、以下の条件をひとつでも満たせば、世帯年収990万円(所得770万円)まで国の教育ローンを利用できます。

     

  • 勤続年数3年以内
  • 居住年数1年未満
  • 世帯内に自宅外通学(予定)の者がいる
  • 申し込み者または配偶者が単身赴任中
  • 海外留学のために借り入れ
  • すでに1年で、年収に対し3割を超えるお金を謝金返済に充てている
  • 親族に要介護認定者が存在し、必要な費用を負担している
  • 大規模な震災によって被災
  • 収入をオーバーしてしまった方は、銀行などの教育ローンを利用しましょう。
    また、奨学金の収入制限は国の教育ローンよりゆるめです。

    \ 絶対審査とおりたいならカードローン選びが重要です!/

    国の教育ローンに関するQ&A


    国の教育ローンに関する疑問を、公式HPからまとめてみました!

    ①職業能力開発校に通うために、国の教育ローンは利用できますか?

    はい、利用可能です。
    義務教育を卒業後に入学できる学校であれば、基本的にどこでも利用対象です。

    ②教材費やノートパソコンを購入する必要にも利用できますか?

    利用可能です。
    ただ、融資までには時間が掛かるため、こまごました借り入れであればすぐに利用できる銀行カードローンなどを利用するのもありでしょう。

    ③親戚であっても申し込みができますか?

    申し込みができるのは「六親等以内の血族、配偶者及び六親等内の婚族」。最も血のつながりが遠い六親等とは、「祖父母の兄弟の孫」「曾祖父母の兄弟の子供」といったような関係です。これはかなり遠いですね……。
    wikipediaより「六親等以内の血族、配偶者及び六親等内の婚族」
    ※画像はウィキペディアより借用

    よって、申し込み条件にさえ満たしていれば、親戚であっても申し込み可能です。

    ※まったく血のつながりのない方が申し込みを行う場合は銀行などの教育ローンを利用してください。

    ④金利が途中で変わることはありますか?

    国の教育ローンの金利自体はしばしば変動していますが、一度契約した金利は返済完了まで変わりません
    安心して低金利で利用できますよ。

    ⑤繰り上げ返済は可能ですか?

    銀行振り込みを使って繰り上げ返済(毎月の返済額以上の返済)を行うことができます。
    繰り上げ返済に手数料が掛かるローンは多いですが、国の教育ローンの場合は必要ありません。ただし、利用する金融機関ごとの振込手数料は発生します。

    返済について詳しくは、『国の教育ローンの返済』ページを読んでみてください。

    まとめ

    まとめ

    国の教育ローンは、基本的に保護者が契約し保護者が支払うローン
    ★金利は「奨学金<国の教育ローン<銀行などの教育ローン」
    ★奨学金と比べると、入学金など一時的な借り入れに向いている
    融資までには最低でも20日ほど掛かる上、必要書類もとても多く手間が掛かる。時間に余裕をもって申し込みを!

    似ているようで申し込み条件や借り入れ方法に大きな違いのある「国の教育ローン」「奨学金」「銀行などの教育ローン」。
    それぞれの特徴をよく把握して、状況にあった借り入れ方法を選択しましょう!

    

    

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