【国民年金保険料の滞納】差押え・強制徴収までの流れと支払免除の申請方法を簡単解説

【国民年金保険料の滞納】差押え・強制徴収までの流れと支払免除の申請方法を簡単解説

「国民年金を放置していたら年金機構から手紙が届いた……。」
そんなあなたは、今すぐ対策を取るべきです。

というのも、差し押さえ処分を受けたのは2017年の半年間だけで4,300人以上。
ですから日本年金機構からの通告を無視し続けていると、差し押さえにより貯金が没収されたり、職場からの信頼を失ったり……といったことになりかねません。
ただし、あなたの所得によっては滞納中の年金を、全額支払わずに済む可能性もあります。

今回はついうっかり国民年金保険料を放置し続けているあなたに向けて、そのリスクと今取るべき対策をまとめました。
読み終えていただければできる限り無理なく、差し押さえを回避する方法が分かりますよ。



国民年金保険料、未払いから差し押さえに至る流れとその対象者

国民年金保険料、未払いから差し押さえに至る流れとその対象者

まずは国民年金保険料を支払わないとどうなってしまうのか、日本年金機構の公式発表から見ていきましょう。

①差し押さえまでのおおまかな過程

未納から差し押さえ処分までのおおまかな流れをまとめると、以下のようになります。

年金保険料
滞納後の流れ

年金保険料の滞納

延滞金の発生

催告状の発送

電話や文書、訪問での支払い催促

【ここから強制徴収対象者のみ】
最終催告状の発送

電話や文書、訪問での支払い催促
(支払いの意志の確認)

(財産調査など)

差し押さえ予告通知

差し押さえの実行

参考厚生労働省「滞納処分等実施規程について(案)」(PDF)

日本年金機構は行政機関ではないものの、厚生労働省と法律の承認を得て裁判なしで差し押さえを実行する権利を持っています。
もしもあなたがこれからお話しする「強制徴収対象者」であれば、みるみるうちに差し押さえが行われてしまう可能性があるわけですね。

ちなみに、電話や文書・訪問で取り立てを行うのは年金機構から委託された、民間の業者となります。
この業者がその場で保険料を徴収することはありません。年金保険料の徴収をうたった詐欺にお気を付けください。

CHECK日本年金機構公式HP「国民年金保険料のご案内は、民間事業者に委託しています」

<差し押さえが実行されるとどうなるの?>

差し押さえとは、簡単に言うとあなたの現在、もしくは今後の財産が債務の清算、この場合は年金保険料の支払いに強制的に充てられることを言います。
 
一般的にイメージされるのは、家具や自宅ドアに黄色いテープが貼られている状況ですが……。
ここまで至ることは稀で、年金保険料の滞納くらいであれば「銀行への預金」「生命保険」「今後の給与の一部」が差し押さえの対象となることが多いでしょう。
 
言うまでもなく、差し押さえが実行されると生活に大きな支障をきたします。
さらに滞納中は延滞金が発生し続けることもあり、最初から素直に支払った方がマシであることは明らかですね。
 
CHECK財産の差し押さえについて

②「強制徴収対象者」ってどんな人?

ここで気になるのが、あなたが強制徴収対象者であるか、つまり差し押さえの危険性のある人かということですよね。
最新(2017年末~2018年1月)の基準では、強制徴収の対象者は以下のように規定されています。

本年度においては、控除後所得額 300 万円以上かつ未納月数 13 月以上の方(控除後所得 350 万円以上である場合は、未納月数 7 月以上の方)を対象に強制徴収を実施しており、国民年金保険料を支払う能力をお持ちでありながら、たび重なる督励にもかかわらず、保険料を納付する意思がない方

日本年金機構「国民年金保険料強制徴収集中取組月間」の実施について」(PDF)より

分かりにくいのが「控除後所得」という点。年収とは異なります。
こちらは「課税所得」と同義ですので、確定申告書の控えがあればそれをご覧いただくことで確認できるでしょう。
ちなみにあなたが扶養している家族がいない給与所得者である場合には、年収408万円以上で「控除後所得額300万円」を満たすことになります。

日本年金機構の記載通り、強制徴収の対象となるのはあくまで「支払う能力」が十分に備わっている人。
もしもあなたが「強制徴収対象者」でないならば、現時点で差し押さえが実際される可能性はないものの……。

今後所得が増えたり、強制徴収対象者の基準が変わったりといった理由で、将来的に強制徴収の対象となってしまう可能性は少なくありません。
支払いが難しい場合には、免除・猶予の申請も検討してみましょう。

CHECKどうしても支払いが難しいなら、免除・猶予または分割払いの申請を

③最終催告状が届いたら

あなたが強制徴収対象者であった場合、いつ「最終催告状」が届いてもおかしくはありません

最終催告状…強制徴収の対象者に対し、納付書とともに送付する催告文書。記載した指定期限までに納付を求め、指定期限までに納付されない場合は、滞納処分(財産差押え)を開始することを明記している。

日本年金機構「国民年金保険料強制徴収集中取組月間」の実施について」(PDF)より

実際に差し押さえが行われる前には「差押さえ予告通知」が送付されますが、こうなってしまうともう手遅れ。
最終催告状は名前の通り「最後の警告」で、記載の期限までに支払いを済ませないと本当に差し押さえ処分に至ってしまいます。

2017年の報告では、約8万の最終催告状に対し約4,300件の差し押さえが発生しているようですね。
差し押さえ件数
(かっこ内は控除後所得1,000万円以上のもの)

どんなに遅くても、最終催告状が届いたら期限までに必ず支払いを完了させてください。
これが難しいなら、日本年金機構を相手に分割払いなどの相談を行う必要があります。

CHECKどうしても支払いが難しいなら、免除・猶予または分割払いの申請を

★納付書が見当たらない、という場合には都道府県の年金事務所へ再発行を依頼してください。

<国民年金保険料の延滞金はどれくらい?>

年金保険料の納付が遅れると、延滞金が発生し始めます。
延滞金に関する規定は現在、以下のように定められています。

国民年金保険料の延滞金

▲日本年金機構公式HPより
 
数字は年率なので、延滞金は「滞納額×利率(%)÷年間日数×滞納日数」で計算することができます。
例えば平成29年度の保険料1ヶ月分(月16,490円)を3ヶ月滞納した場合、延滞金は106円程度ですね。
 
これくらいの延滞金であればかわいいものですが……。
長期にわたり積み重なった保険料であれば、延滞金が数万円単位となることも珍しくはありません。
 
延滞金は日割りで発生するため、早く清算してしまうほど安く済みます
仮にあなたが強制徴収の対象である場合、いつ送られてくるか分からない「最終催告状」を待つことはせずに、できるだけ早い段階で支払いを行うのが良いでしょう。
納付書が見当たらない場合には、個別に電話相談を行うことをおすすめします。
 
CHECK日本年金機構公式HP「電話での年金相談窓口」

どうしても支払いが難しいなら、免除・猶予または分割払いの申請を

どうしても支払いが難しいなら、免除・猶予または分割払いの申請を

差し押さえの前に(あるいは強制徴収対象者となる前に)保険料を支払うべき……と言うのは簡単ですが、積み重なった数万、あるいは数十万円単位のお金を支払うことは決して容易でありません。

ここでは、どうしても一括支払いが難しいという場合の対策についてお話していきます。

①強制徴収対象者でないのなら、免除・猶予制度を利用できる可能性も

あなたが強制徴収の対象者ではなく、毎月およそ1万6千円の保険料の支払いを大きな負担に思うのであれば、「免除」あるいは「猶予」の制度を利用できるかもしれません。
つまり年金の支払いを軽減してくれたり、待ってもらえる可能性があるわけですね。

特に「4分の1免除」は対象者が多く、扶養家族がいなくても年収250万円くらいの方まで利用できます。
過去2年1ヶ月分までであれば滞納中の年金まで免除・猶予を受けられるため、こちらの制度は積極的に利用してみましょう。

その後の対応はあなたの所得や滞納中の金額によって変わってきますので、個別に相談してみることを強くおすすめします。

CHECK日本年金機構公式HP「電話での年金相談窓口」
CHECK年金支払いを免除・猶予される4つの条件と未納時のデメリット

②免除・猶予を利用できないなら分割払いの申請を行うのが無難

免除・猶予制度を利用できない場合や、すでに最終催告状が届いてしまった場合には、日本年金機構や都道府県の年金事務所を相手に分割払いの相談を行うのがベストでしょう。

機構側にとっても、差し押さえの手間なく支払ってもらうに越したことはありません。
納付書が見当たらない、という場合にも再発行を受けられますので、まずは滞納の現状確認もかねて相談を行ってみましょう。

CHECK日本年金機構公式HP「電話での年金相談窓口」

<納付期限が2年以内なら、同じ納付書で支払いができる>

あなたが滞納している年金保険料が「2年以内」のものだけで、納付書がすべて揃っているのであれば、特に日本年金機構へ電話を掛ける必要はないかもしれません。
というのも、国民年金保険料の納付書は納付期限(使用期限)が切れても2年間は利用できるんですね。
 
これを使えばセルフ分割払いも可能です。
もちろん延滞の分だけ延滞金は発生しますが、すでに最終催告状が届いているなど切迫した状況でないのなら、自分のペースで支払いを行っていくのも良いでしょう。
 
★納付書は古いものから使いましょう。
 
★納付書をなくしてしまった場合には、年金事務所へ再発行を依頼してください。

年金保険料の支払いに関するよくある質問と回答

年金保険料の支払いに関するよくある質問と回答

最後に、年金保険料の支払いについてよくある質問にお答えしていきます!

①厚生年金に加入すれば、催促はなくなりますか?

年金事務所などの対応によるため、何とも言えないところではありますが……。
現在すでに最終催告状などを受け取っている場合を除き、滞納中の方と同様に催促が行われることは無くなるかと思います。

ただし未納期間がある場合、将来もらえる年金は確実に減ってしまいます
厚生年金に加入し、経済的に余裕が出てきたら追納を検討しても良いでしょう。過去5年分まではさかのぼって支払いが可能です。

CHECK日本年金機構公式HP「国民年金保険料の後納制度」

②生活保護を受給することになった場合、滞納分の年金保険料はどうなりますか?

ちゃんと申請を行えば、未納ではなく「全額免除」扱いとなります。

CHECK年金支払いを免除・猶予される4つの条件と未納時のデメリット

ちなみに保険料は未納でも、生活保護を受けること自体は可能です。

③年金保険料に時効はないんですか?

時効は2年間ですが、催告状(督促状)の送付などの手続きにより時効は簡単に中断(リセット)されるため、実際のところ時効は無いものと考えていただいた方が良いでしょう。

仮に一度も催促状などが届いていない場合、2年より前の年金を支払う必要はありません。
ただし、当然将来もらえる年金は少なくなります。

★時効は2年間ですが、後納制度の利用によって例外的に過去5年分の支払いは可能です。

CHECK日本年金機構公式HP「国民年金保険料の後納制度」

④カードローンを使って年金保険料を支払うのはアリですか?

基本的にはおすすめできません

確かにカードローンを使えば低負担で分割返済が可能ですが、金利は国民年金保険料の延滞金よりも高くなります。(特に平成27年からの滞納分)
また、債権者(請求の権利を持つ人)を増やすこと自体が生活の破たんを招きやすいためおすすめできません。
余計な契約先は増やさず、「年金事務所に分割払いの相談をする」のが先決でしょう。

ただし何らかの事情で保険料の分割払いが認めてもらえなかった場合、その限りではありません。

CHECKカードローンの概要とその選び方

まとめ

まとめ

★差し押さえに至る可能性のある年金未納者は、一定の所得を得ている人に限られる。
ただし強制徴収の対象拡大や、今後所得が増えることを考えると「できるだけ早い段階で支払う」のが結局は無難
★強制徴収の対象となっている場合には、最悪でも「最終催告状」に記載の期限までには滞納を解消しておきたい
★どうしても支払が難しい場合には、免除・猶予制度や分割払いの相談を行ってみよう

厚生労働省や法律の保護を得ていることから、税金に近い強制徴収システムが取られている国民年金制度。
差し押さえが数千件単位で行われていることを見て分かる通り、「放置」は最悪の手段と言えます。

支払いの目途が立たない、という場合にもとりあえずは相談を行い、支払の意志を見せるのが重要となるでしょう。



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