「アコムのカードローンを使っているけれど、毎月の返済額の中からこんなに利息を取られるのは納得できない…」
カードローン利用者からよく聞かれるのが、「返済方式や回数が分かりにくい」という不満。
実際、各社公式HPに掲載されている
- 元利定率リボルビング方式
- 元金定額リボルビング方式
といった言葉は、あからさまに難しそうですが…。
実際の仕組みは、初心者にとっても難しいものではありません。
そこで今回は主に「元利定率リボルビング方式」(アコム、プロミス)に焦点を当て、
- カードローンの基本の返済方式
(利息の徴収方法や返済額の決まり方) - できる限り利息を抑えるコツ
等について、初心者向けにまとめました。
読み進めていただければ、極力損をせずカードローンを使う方法が分かります。
目次
1分でチェック!「元利定率リボルビング方式」ってどういう意味?
アコムやプロミスが採用している、「元利定率リボルビング方式」の意味をはじめにまとめると以下のようになります。
意味 | |
---|---|
元利 | 返済額の中から自動的に利息(サービス料)を徴収する |
定率 | 「借入額等×一定割合」のルールで毎月の返済額を決定する ※「一定割合」は金融機関等により異なる |
リボルビング方式 | 定額分割払い (=リボ払い) |
要は、「借入額等×一定割合」で決まった毎月の返済額の中から、自動的に利息(サービス料)が引かれる仕組みだということですね。
例:
アコムで30万円を借りる場合、限度額が同額なら毎月の返済額は借入額の4.2%相当(1,000円未満切り上げ)
→毎月の返済額は13,000円
この中から月1.5%程度=4,500円前後の利息が徴収される
見た目は一見難しいものの、実際覚えておくべき内容は
- 返済額は金融機関が決める
- 返済額の中から利息を取られる
程度でいいだろうと思います。
元利定率リボルビング方式を採用しているのは主にアコムとプロミス:定額リボとの違いは?
ここからは、アコム・プロミスや他社カードローンの返済方式について、もう少し詳しく解説させていただきます。
①「元利」が意味するのは「返済額の中から利息が徴収」されること
アコム・プロミスを含め、ほとんどのカードローンは「元利(がんり)」方式を採用しています。
これは冒頭でも触れたとおり、返済額「の中」から利息を徴収する仕組みのことですね。
例:
2千円の利息が発生している状態で1万円を返済すると、2千円が自動的に徴収され、借入残高は差額の8千円分だけ減る
こちらの返済方式は、毎月の返済額が分かりやすいというメリットの反面、「実際にどれくらい借入残高が減るのかわかりづらい」というデメリットを持ちます。
要は「返済した分だけ借り入れが減るわけではない」ということですね。
「元利」方式に対応するのは「元金(がんきん)」方式。
こちらは一定の返済額の上に、利息を上乗せし請求する返済方式を言います。
例:
基本返済額が1万円、当月の利息が2千円のとき、当月の請求額は1万2千円
当月の借入残高は基本返済額=1万円分減る
こちらは毎月「一定ずつ借入額が減っていく」というメリットを持ちますが、元利方式に比べると毎月の「請求額」が分かりにくいのがデメリット。
またこの方式は、クレジットカード会社で採用されていることが多いですね。
(楽天カードのショッピング/キャッシングリボやJCBのカードローンなど)
②「定率」が意味するのは「借入残高×一定割合」で返済額が決まるということ
アコム・プロミスが採用している「定率」方式は、実は業界だと珍しい返済方式。
こちらは借入額(あるいは限度額など)に一定の数字を掛け、そこから返済額を決める方法のことですね。
「最後にお金を借りたときの借入残高」に対し、以下の一定割合を掛けて算出 | |
限度額30万円以下 | 0.042 |
---|---|
限度額30万円超~100万円 | 0.03 |
限度額100万円超 | 0.015 ~0.03 ※利用者により異なる |
やや分かりづらいですが、アコムの場合だと
- 限度額50万円
- 最終借入時の借入額が25万円
ならば、25万×0.03=7,500、
端数切り上げで当月の返済額は8,000円となるわけです。
借入額に対し、返済額があらかじめ定められている「定額」方式に比べると、分かりづらい方法であるのは確かですね。
ちなみにプロミスの場合は限度額と関わりなく、「最後にお金を借りたときの借入残高」によってのみ返済額が決まるため、アコムに比べるといくらか分かりやすくなっています。
「最後にお金を借りたときの借入残高」に対し、以下の一定割合を掛けて算出 | |
残高30万円以下 | 0.0361 |
---|---|
残高30万円超~100万円 | 0.0253 |
残高100万円超 | 0.0199 |
★アコム、プロミスとも毎月の最低返済額は「最後にお金を借りたときの借入残高」によって決定します。
この仕様上、追加借入が行われるまで毎月の返済額は一定です。
★ちなみにプロミス公式HPには「定額」方式であるという記載が見られますが…。
「借入額に一定割合を掛けて、毎月の返済額を算出する」という方法はどう見ても「定率」方式ですので、ここではプロミスを「定率」方式のサービスとしてまとめています。
「定率」方式に対応するのは「定額」方式。
こちらはその名の通り「もともと決まった金額」を返済していく方式のことで、リボ払いに関して言えば、ポピュラーなのはこちらの方ですね。
そしてカードローンの場合は「定額」方式の中でも借入残高によって「定額」が決まる、「残高スライド定額方式」が採用されていることが多いです。
例:三菱UFJ銀行バンクイック(残高スライド定額方式)の場合、
- 借入残高10万円超~20万円
…返済額2,000円 - 借入残高20万円超~230万円
…返済額4,000円
その他、借入残高に応じ返済額設定
公式HPに返済額一覧が記載されているようなカードローン(あるいは限度額の幅が狭く、返済額が一定のカードローン)は、いずれもこの「定額」方式と考えて差し支えありません。
…というよりアコムとプロミス以外のリボ払いは大体「定額」方式です。
利息の節約のため一番大事なのは、どの返済方式でも結局「早く完済すること」
ここまで解説した通り、元利定率リボルビング方式とは
- 借入額等×一定割合の結果で返済額が決まる
- 決まった返済額の中から勝手に利息を取られる
返済方式を言うのですが…。
実際のところ、どの返済方式であっても重要なことは「必要最小限を借りて、最短期間で返す」ことだけです。
年利18%のアコムの場合、1ヶ月あたりの金利は1.5%程度。
つまり1ヶ月お金を借りると、借入額に対し1.5%前後の利息(サービス料)が発生する計算となるわけですが…。
毎月請求される返済額がいくらであろうと(=定率方式だろうと定額方式であろうと)「早く返済すれば、月1.5%の利息の発生回数が少なくなる」ことは明らかでしょう。
「元利」方式ゆえ、「返済額の分だけ借り入れが減るわけではない」ことについては注意する必要がありますが…。
実際のところは返済方式を気にせず、「極力毎月の返済額を大きくし、早く完済する」ことが最重要であることは確かです。
最低返済額※(1.5万円)のみ返済 | 698,426円 (47回/3年11ヶ月) |
---|---|
毎月4万円を返済 | 557,974円 (14回/1年2ヶ月) |
差額 | 140,452円 |
★アコムにおける追加返済方法は、
- インターネットバンキング
- ATM入金
- 振込
の三択となります。
金利が気になるなら銀行カードローン等へ「借り換え」の検討を。ただし…
利息負担を減らすため、最も効果的なのは「できる限り短期間で返す」こと。
ですがアコムやプロミスなどの消費者金融と比べた場合、上限金利が低めな銀行カードローンなどへ「借り換え」を行うという方法もかなりポピュラーですね。
例:アコム(年18%、月1.5%程度)から三菱UFJ銀行バンクイック(年14.6%、月1.2%程度)へ借り換え
…が、銀行カードローン(多くは元利定額リボルビング方式)は、アコムやプロミスに比べても毎月の返済額がやたら安く設定されており、追加返済の必要性が非常に高いです。
(これは銀行側に対する法律の規制が、消費者金融に比べ甘いため)
せっかく借り換えに成功しても、返済が長引くと結果として「高金利・短期間で返済したほうが低負担で済んだ」ということは珍しくありません。
金利が低いことで利息を抑えられるのは、あくまで「同じ金額を、同じ期間借りた場合」となりますのでご注意ください。
要は「毎月最低返済額以上のお金を返す」ことに自信がないなら、借り換えを行わないままの方が安全かもしれない、ということですね。
アコム(金利15%)で借り、最低返済額(3万円)のみで返済 | 1,301,782円 (44回/3年8ヶ月) |
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ソニー銀行(金利9.8%)で借り、最低返済額(1.2万→1万→…2千円)のみで返済 | 2,029,628円 (300回/27年) |
差額 | 727,846円分アコムの方が低負担 |
住信SBIネット銀行カードローン (プレミアムコース)
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ソニー銀行カードローン |
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三井住友銀行カードローン |
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楽天銀行スーパーローン |
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三菱UFJ銀行「バンクイック」 |
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新生銀行スマートカードローンプラス |
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参考:主要大手カードローン&ちょっと特殊なカードローンの返済方式一覧
ここでは参考情報として、主要カードローンの返済システムと、少し珍しい返済システムを敷いているカードローンをいくつか紹介させていただきます。
アコム |
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プロミス |
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レイクALSA |
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SMBCモビット |
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アイフル |
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三菱UFJ銀行バンクイック |
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みずほ銀行カードローン | |
三井住友銀行カードローン | |
楽天銀行スーパーローン | |
住信SBIネット銀行カードローン | |
JCB「FAITH」 |
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秋田銀行「プライムカード」 |
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楽天カードキャッシング枠 |
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<!–
レイクALSA
- 元利定額リボルビング方式
- 最低返済額は普通
SMBCモビット
–>
見ての通り、主要カードローンの多くを占めるのは「元利定額リボルビング方式」。
プロミスやアコムはイレギュラー側だと言えますね。
またごくまれに、JCBや秋田銀行のような「元金」方式の例外も見られます。
「毎月の返済額の中から自動的に利息を引かれる」元利方式を避けたいのなら、こういった金融機関や「楽天カード」等のキャッシング枠を選ぶのもよいでしょう。
特にJCBの「FAITH」は、一般銀行カードローンと比べても金利が低い(上限12.5%/月1%程度)ため優先度が高そうです。
★銀行カードローンの場合、アコムなどの消費者金融会社とは違い「最終借入時の借入残高」ではなく「毎月の借入残高」によって返済額が決まるのが一般的です。
(=返済が進むほど、毎月の返済額も減ってしまう)
前述の「毎月の返済額設定そのものが低い」という点も相まって、追加返済の重要性は消費者金融より高くなりますのでご承知おきください。
FAQ:リボではなく「回数分割払い」で使えるカードローンはありませんか?
カードローンは「限度額の範囲内で何度でも借りられる」=借入額が増減しやすいことから、すべてリボ払い(定額分割払い)が採用されています。
(JCBのFAITHやクレジットカードのキャッシング枠では一回払いも可能ですが)
…が、カードローンとよく似た「フリーローン」を選べば、「12回払い」「24回払い」といった回数分割払い(均等方式)での支払いが可能。
支払回数をベースに返済を行いたいのなら、こういったローンをチェックしてみるとよいでしょう。
取り扱っているのは主に、地方銀行や信用金庫等となります。
CHECKおすすめフリーローン第1位は絶対に「いつも使っている金融機関」:その証拠と体験談
★ただしフリーローンでは、カードローンのように追加借入を行うことはできません。
元利定率リボルビング方式とカードローンの返済方式についてのまとめ
元利 | 返済額「の中」から利息を徴収 ※ほとんどのカードローンで採用 | |
---|---|---|
元金 | 返済額「に上乗せして」利息を徴収 ※JCB「FAITH」等、限定的なカードローンで採用 | |
定率 | 借入額等に一定割合を掛けて、毎月の最低返済額を決定 ※アコム、プロミスで採用 | |
定額 | あらかじめ定められた定額が、毎月の最低返済額となる ※ほとんどのカードローンで採用 | |
リボルビング方式 | 定額分割払いのこと。カードローンはすべてこれ | |
均等方式 | 回数分割払い。フリーローンや目的ローンで採用 | |
とは言え… | ||
どの方式のローンでも、「毎月借入額に対し、一定割合の利息が発生する」ことは同じ →「必要最低限を借り、最短期間で返す」ことが最も重要 |
一見難しいカードローンの返済方式。
が、そもそも「必要最低限を借り、最短期間で返す」ことさえ守れれば、返済方式を気にする必要すらありません。
とは言え「毎月追加返済を行うような自信がない」という場合には、各社の返済システムや最低返済額を根拠に申込先を選ぶのも良いでしょう。
CHECK初心者でも1分で分かる!アコムの金利・利息システムと損をしない返済方法
金利 | 3.0% ~18.0% (月1.5%程度) |
---|---|
限度額 | 1万円~800万円 ※上限は年収の3分の1 |
初回特典 | 初回契約日の翌日から30日間無利息(金利0%) |
自宅への郵送物 | 以下の場合なし/回避可 (1)来店契約時 (2)ネット契約+口座登録 ┗みずほ銀行、りそな銀行、楽天銀行などは対象外 |
勤務先への電話 (在籍確認)原則あり(担当者個人名) 事前相談で回避可 | |
申込み~融資の所要時間 | 最短1時間程度 |
即日融資リミット目安 | 来店なし: お手持ちの口座や申し込み曜日によって異なる 場合によっては即日融資不可 来店あり: 21時 |
借入方法 |
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返済方法 |
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審査傾向 | |
▶低年収(100万円未満)、ブラック状態、多重債務者いずれにも比較的寛容 ┗ブラック+他社借入ありでの通過例も複数確認 | |
その他・備考 | |
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