審査甘いビジネスローンは?審査落ちの原因や個人事業主でも借入できるかどうかも解説

「審査が甘いビジネスローンはある?」
「個人事業主でもビジネスローンの審査に通るコツは?」

事業性資金の調達を検討している創業間もない法人や個人事業主の方の中には、「ビジネスローンを利用したいけど審査が不安…」という人もいるでしょう。

審査が甘いと断言できるビジネスローンはありませんが、比較的融資に積極的なビジネスローンは存在します。

そこで本記事では審査が不安な方向けのおすすめビジネスローン7選や審査落ちの原因、個人事業主でも審査に通過するためのコツを紹介します。

ビジネスローンを検討中の方はぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。

目次

審査が不安な方向けのおすすめビジネスローン7選

銀行から借りられなかったらまずチェックしたい、大手消費者金融ビジネスローン3選

>銀行から借りられなかったらまずチェックしたい、大手消費者金融3つのビジネスローン

ノンバンク系のビジネスローンは数多く存在しますが、まずチェックしたいのが「アイフル」はじめとする大手消費者金融会社のビジネスローンです。

後掲の中小業者のように「赤字決算対応」といった記載はありません

ただ、大手業者はいずれもスピード審査のノウハウを持っており、最短即日~数日程度で融資が下りるのが最大の特徴となっています。

①アイフル「事業サポートプラン」(個人・法人)

大手消費者金融会社の融資商品のうち、唯一「法人」の申し込みにも対応している本格的なビジネスローンが「アイフル」の「事業サポートプラン」です。

「プロミス」「アコム」とは異なり、個人向けの審査基準をほぼ流用していないと推測されるためか、最短即日融資にこそ対応していません。

銀行より柔軟な審査基準で、「最短翌日融資」に対応してくれるのは十分なスペックと言って良いでしょう。

金利限度額/融資額
3.0%
~18.0%
1万円
~500万円
審査日数借入までの総日数
最短即日
(平日のみ)
最短翌営業日
貸付対象
法人または個人事業主
必要書類
【個人】本人確認書類確定申告書事業内容確認書
公式HPからダウンロード可【法人】二期分の決算書商業登記簿謄本代表者の本人確認書類
その他
審査実施は平日のみスピード借入には来店推奨
┗公式HPに記載はないが、全国の無人店舗での契約も可能(問合せにより確認)。ただしこの場合は電話での申し込みが必要不動産担保ローンの取り扱いもあり

【CHECK】アイフル公式HP「事業サポートプラン(無担保)」

②プロミス「自営者カードローン」(個人)

「プロミス」の事業性融資商品、「自営者カードローン」は個人事業者のみを対象としたビジネスローン。

おそらく審査基準や内部システムは個人向けローンのものを流用しているのでしょう。返済能力が認められれば最短1時間での契約も可能とのことでした(問合せによる)。

金利限度額
6.3%
~17.8%
~300万円
審査時間融資までの総日数
最短即日
(土日含む)
最短即日
(早ければ1時間程度)
申込み条件(公式HPより)
年齢20歳以上、65歳以下の自営者の方
※営業年数制限はないが必要書類の都合上、実質営業1年~必須
必要書類
本人確認書類最新の確定申告書(の控え)青色申告決算書または収支内訳書事業実態を疎明する書類
(営業許可証、発注書など応相談)
その他
即日融資には来店必須(無人店舗可)プライベート資金にも利用可貸付額100万円以上なら上限金利15%(出資法/利息制限法による)

スピード契約には来店手続きが必要ですが、プロミスの店舗は全国各地に多数存在しますので、店舗を見つけるハードル自体は低いだろうと思います。

【CHECK】プロミス公式HP「店舗・ATM検索」

出来る限り早くお金を借りたい個人事業者にとっては心強い存在となってくれることでしょう。

【CHECK】プロミス公式HP「自営者カードローン」

③アコム「ビジネスサポートカードローン」(個人)

続く「アコム」のビジネスローンも、プロミスと同じく

  • 個人事業者のみが融資対象
  • 最短1時間融資
  • 個人向けローンの審査基準やシステムを流用していると思われる

といった特徴を持ちます。

金利限度額
12.0%
~18.0%
~300万円
審査時間融資までの総日数
最短即日
(土日含む)
最短即日
(早ければ1時間程度)
申込み条件(公式HPより)
業歴1年以上の個人事業主の方で当社基準を満たす方
必要書類
本人確認書類最新の確定申告書(の控え)契約額100万円超のとき、青色申告決算書または収支内訳書
その他
新規契約者は即日融資のために来店必須(無人店舗可)プライベート資金にも利用可アコム既存ユーザーであれば個人ローンからの切り替え可貸付額100万円以上なら上限金利15%(出資法/利息制限法による)

上限金利は「プロミス」の方が若干(0.2%)低いですが、金額に直すと「10万円を30日借りるごとに、16円の利息差がある」程度になります。

基本的には、近くに店舗がある方を選ぶ形で問題ないでしょう。

【CHECK】アコム公式HP「ビジネスサポートカードローン」
【CHECK】アコム公式HP「店舗・ATM検索」

「赤字申告対応」を明記している中小消費者金融のビジネスローン2選

「赤字申告対応」を明記している中小消費者金融のビジネスローン

ここからは大手消費者金融よりさらに柔軟な審査を行っているとされる、「赤字申告対応」を明記した中小業者のビジネスローンを紹介させて頂きましょう。

①AGビジネスサポート(個人・法人)

名前の通り、大手消費者金融「アイフル」の子会社に当たるのが「AGビジネスサポート」旧名称「ビジネクスト」と言えば、ピンと来る方もいらっしゃるかもしれません。

金利融資額、限度額
上限18.0%
※審査により決定
50万円
~1000万円
(ビジネスローン)
1万円
~500万円
(カードローン)
審査日数借入までの総日数
最短即日最短1日
貸付対象
20歳~69歳の個人事業主法人
必要書類
【個人】本人確認書類確定申告書事業内容確認書(申込後に案内)その他必要に応じた書類【法人】代表者の本人確認書類決算書その他審査結果に応じた書類
その他
ビジネスローン(一括貸付型)とフリーローン(限度額の範囲内で何度でも借入)を選択可
┗カードローンの場合、セブン銀行/アイフル/東京スター銀行のATMを利用可赤字決算でも応相談不動産担保ローンやファクタリング等の取り扱いもあり

基本的に、親会社と子会社が似たようなローンを取り扱っている場合、より寛容な審査を行っているのは子会社の方です。

これを裏付けるように、「AGビジネスサポート」の公式HPには親会社の方には見られない、「赤字決算」に関する記載が見られますね。

Q.赤字決算でも可能か。


A.過去の財務内容だけでなく現状のご商売に鑑み融資実行の可能性を検討してまいります。営業担当までお気軽にご相談ください。

「AGビジネスサポート」公式HPより

決算書や確定申告書の内容から審査に不安がある場合には、アイフルよりも「AGビジネスサポート」への申込みが優先されることでしょう。

またシンプルに、詳細のわからない、独立した金融業者よりも、「大手業者の子会社」という安心感が備わっているのも嬉しいポイントと言えますね。

【CHECK】「AGビジネスサポート株式会社」の事業者向けローン、その審査難易度や利用の流れの総まとめ

★とは言えもちろん、赤字申告であっても必ず審査に通過できるというわけではありませんのでご承知おきください。
赤字が慢性的に続いているような状況であれば、「AGビジネスサポート」に限らず審査通過は厳しいと言わざるを得ません。

②ビジネスパートナー(個人・法人)

続いて紹介するのは「ビジネスパートナー」という消費者金融会社のビジネスローンです。

金利融資額、限度額
9.98%
~18.0%
50万円
~500万円
審査日数借入までの総日数
最短即日最短5日
貸付対象
20歳~69歳の個人事業主法人
必要書類
【個人】本人確認書類印鑑証明書確定申告書(原則2年分)借入計画書(申込後に案内)【法人】代表者の本人確認書類登記事項証明書(履歴事項全部証明書)印鑑証明書(法人・個人のもの)決算書(直近2期分)
その他
限度額の範囲内で、セブン銀行ATMを使い何度でも借入可赤字決算でも応相談不動産担保ローンの取り扱いもあり

「AGビジネスサポート」に比べ必要書類は多いものの、こちらも赤字決算対応です。

Q.昨年の申告が赤字だったのですが申し込みは可能でしょうか?(スモールビジネスローン)


A.単年の事業結果だけではなく、これまでの実績や将来の事業計画・収益見込みも含めて審査させていただきますので、まずは 弊社担当者までご相談ください。

「ビジネスパートナー」公式HPより

実のところ、審査の柔軟さをウリにしているノンバンク系ビジネスローン自体は多数存在するのですが…。

中でも「ビジネスパートナー」(とAGビジネスサポート)は「セブン銀行ATMを使い、必要な時に何度でも借りられる」という意味で利便性に優れているため、ここでピックアップさせて頂きました。

その性質上、「今は借入が必要か分からないけれど、もしものときのために借入枠だけ持っておきたい」という場合にも有用と言えるでしょう。

【CHECK】ビジネスパートナー公式HP「スモールビジネスローン」

ブラック状態の方へ融資を行う中小消費者金融が取り扱うビジネスローン2選

ブラック状態の方へ融資を行う中小消費者金融が取り扱うビジネスローン

ここからは、「ブラック状態の個人に対しての融資に定評がある中小業者」が取り扱う、少し珍しいビジネスローンについて紹介させて頂きます。

①いつも(個人・法人)

中小消費者金融「いつも」は、ブラック状態の方のコミュニティ内でもよく借入先候補として名前が挙がる会社ですね。

金利融資額、限度額
4.8%
~18.0%
1万円
~500万円
審査日数借入までの総日数
最短即日最短即日
貸付対象
個人事業主法人
必要書類
【個人】本人確認書類確定申告書事業内容確認書(申込後に案内)【法人】代表者の本人確認書類商業登記簿謄本決算書(直近2期分)

あなたが何らかの事情で金融ブラック、またはそれに近い状態に陥ってしまっているのなら、有力な申し込み先候補となってくれることでしょう。

ちなみに「いつも」の店舗は高知県に1店舗のみですが、郵送での書類のやり取りにより遠方からの契約も可能です。

【CHECK】いつも公式HP「ビジネスローン」

②アムザ(個人・法人)

福岡県の消費者金融「アムザ」も、ブラック状態の方への融資に定評のある会社。
ビジネスローンにおいても同様の対応が期待できるでしょう。

金利融資額、限度額
4.8%
~18.0%
50万円
~500万円
審査日数借入までの総日数
最短即日最短即日
貸付対象
個人事業主法人
必要書類
【個人】本人確認書類確定申告書事業計画書収支計画書営業許可証や届出書類売上げ、支払い等のわかる通帳など【法人】商業謄本決算書青色申告書確定申込書納税証明等の事業実績を証明する書類公的な営業許可証届出書開業届出書事業計画書資金繰り表

必要書類がかなり多いのは気になるところですが、これは一般個人向けの融資の場合も同様。寄せられた口コミ等を見るに、この会社は基本的に「多数の書類で生活基盤の確かさを確認し、柔軟な審査を行う」という対応を取っているようですね。

支払いの計画がきちんと立つ状況、かつ税金の未納などが無いのであれば、最後の砦となりうる申込み先候補かもしれません。

【CHECK】アムザ公式HP(事業性融資)

ビジネスローンは審査が甘いの?

ビジネスローンは決して審査が甘いと断言することはできません。どんなビジネスローン会社もも審査基準を公開していないので、審査難易度を比較することができないのです。

ただ、ビジネスローンは保証会社を挟んで融資が行われるので、返済が滞ってもビジネスローン会社に直接損害を与えることはありません。

銀行カードローンに比べると審査難易度は低めに設定されていると言えるでしょう。

ビジネスローンは総量規制の対象外なので、年収の3分の1以上の貸付に対応しています。創業間もない状態で収入が全然ない…という方でも比較的多めに貸付してもらえる可能性があるでしょう。

その点からも消費者金融カードローンに比べて、比較的審査難易度は低めと考えられるでしょう。

さらにビジネスローンは銀行・消費者金融カードローンに比べて申し込み条件が少ない傾向があります。申し込み対象が幅広いことからも、申し込みに積極的であると言えます。

ビジネスローンの審査に落ちる5つの原因

ビジネスローン審査落ちの原因一覧
  • 年齢がそもそも対象外
  • 申込内容に不備がある
  • 税金を滞納している
  • 過去に金融事故を起こしている
  • 赤字続きの状態で申込んでいる

ビジネスローンの審査に落ちる原因は主に上記の5つ。そもそも申し込み対象外の場合は借入できません

申し込みの際は、内容に不備がないように注意しましょう。虚偽の情報を申告するつもりがなくても、誤情報を入力してしまえば信用を失ってしまいます。他のビジネスローンの審査にも影響する可能性があるので注意しましょう。

税金の滞納や、過去に金融事故(債務整理・クレカの強制解約)を起こしたことがある人も審査落ちの可能性が高いです。滞納している場合は支払いを済ませ、金融事故を起こした過去がある場合は最低でも5年以上開けてから申し込みを進めるのが良いでしょう。

また、赤字続きの状態で申し込みを進めても、返済の目処が立たないと思われてしまうので借入が難しい可能性があります。ただ。赤字でも申し込みできるビジネスローンもあります。

赤字の方はそのようなビジネスローンを選びましょう。

個人事業主でもビジネスローンは利用できる?

個人事業主でもビジネスローンの利用はできます。法人・個人事業主問わず融資してくれるビジネスローンは多くあります

ただ、金融機関のビジネスローンは審査が比較的厳しいと言われています。そのため創業間もない方は、ノンバンク系の方がおすすめです。

中小消費者金融の場合は、「赤字申告対応」と明記されている場合もあります。赤字の申告でも融資してくれる可能性があるということは、融資に積極的と言うことです。

審査が不安な人は申し込み条件が少なく設定されている会社を選ぶのが大事と言えます。

参考:ビジネスローン/事業性融資の審査を受けた2名の体験談

個人向けローンに比べると、どうしても利用者が少なく体験談が集まりにくいビジネスローン。

そういうわけで今回募集し、集まった2つの情報も少し極端な例ではあるのですが、参考程度に紹介させて頂こうと思います。

①大手3社の審査に立て続けに落ちてしまった方の審査体験談

まず紹介するのは、大手3社の消費者金融系ビジネスローンの審査に立て続けに落ちてしまったという方の審査体験。

大手3社の審査に立て続けに落ちてしまった方の審査体験談

▲▼申込みの事実を示す画像とアンケート回答

申込み先アイフル「事業サポートプラン」プロミス「自営者カードローン」アコム「ビジネスサポートカードローン」
申し込み名義法人(アイフル)
個人(プロミス、アコム)
代表者属性30代飲食店経営(3年)年商1000万円赤字申告銀行カードローンの債務350万円5年以内にクレジットカードを2ヶ月以上延滞
(ブラック状態)
申込みの経緯
感想など
飲食店を経営していますが、コロナ影響により客足激減、運転資金が底をついてきたので借入を申し込みしました。

「赤字申告で代表者はブラック状態、さらに多額のカードローン債務あり」ということで、審査落ちはやむを得ないでしょう。

この状況から審査通過を狙うとすれば、何とか銀行カードローンの債務を減らした上で、ブラック状態への融資実績がある会社(アムザなど)に申し込むのが現実的なところでしょうか…。

②特に問題なく「日本政策金融公庫」を利用できた方の審査体験談

特に問題なく「日本政策金融公庫」を利用できた方の審査体験談

一方こちらは特に審査上の不安点なく「日本政策金融公庫」(おそらく一般貸付でしょう)を利用できたという方の体験談。
▲▼申込みの事実を示す画像とアンケート回答

申込み先日本政策金融公庫
申し込み名義個人
代表者属性40代個人事業者(7年)年商800万円所得600万円既婚、子供あり
申込みの経緯
感想など
事業用工具などの購入のため
契約条件金利1.8%
融資額100万円
(希望額通り/56回払い)

希望額通りの融資を受けられたとのことで、こちらは理想的な事業性融資の利用体験と言えそうです。

とは言え先にも挙げた通り、日本政策金融公庫は事業が傾いてしまった方のための融資制度も提供中。この方ほど安定した状況でなくても、審査に通過できる可能性は十分存在することでしょう。

まとめ

備考
アイフル「事業サポートプラン」法人、個人事業主最短翌日融資限度額の範囲内で何度でも利用可
┗カードローン選択時
プロミス「自営者カードローン」個人事業主のみ対応最短即日融資限度額の範囲内で何度でも利用可
アコム「ビジネスサポートカードローン」個人事業主のみ対応最短即日融資限度額の範囲内で何度でも利用可
AGビジネスサポート法人、個人事業主赤字決算対応の明記限度額の範囲内で何度でも利用可
┗カードローン選択時
ビジネスパートナー「スモールビジネスローン」法人、個人事業主赤字決算対応の明記限度額の範囲内で何度でも利用可
いつもブラックへの融資に定評あり
アムザブラックへの融資に定評あり必要書類が多い

一口にノンバンク系のビジネスローンといっても、審査を不安に思う理由やあなたの置かれた状況によっておすすめの申込み先は変わってきます。

ぜひ本記事を参考に最適なビジネスローンを選んでみてはいかがでしょうか。

目次